2016 Fiscal Year Annual Research Report
スパースモデリングに基づくデータ駆動型制御のための数理基盤
Publicly Offered Research
Project Area | Initiative for High-Dimensional Data-Driven Science through Deepening of Sparse Modeling |
Project/Area Number |
16H01554
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
小西 克巳 工学院大学, 情報学部(情報工学部), 准教授 (20339138)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 制御 / 信号修復 / 低ランク行列 / 圧縮センシング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、制御対象システムの観測データのみを用いて制御システムを設計するデータ駆動型制御を扱い、スパースモデリングに基づく新しい制御の枠組みと数理基盤の構築を目的とする。データ駆動型制御とは、制御対象となる動的システムの数理モデルを構築することなく、制御対象システムの過去の入出力の蓄積データから制御システムを構築する方法である。制御対象の数理特性が未知の場合にも制御システムを構築することが可能となり、数理モデルに基づく制御系設計の枠組みでは設計できなかった制御システムが構築可能になる。本研究では、設計すべき制御入力を「欠損信号」として扱い、過去の入出力信号を用いることで、欠損信号を修復し、制御入力を与える手法を導出する。本年度は、信号修復手法の導出と、その制御入力生成の研究を行った。観測された入出力信号からHankel行列と呼ばれる構造のある行列を生成したとき、この行列が低ランク行列になることに基づいて信号を修復する手法である。対象が線形システムの場合については、すでに提案手法があったが、本年度は非線形システムまで拡張した。対象システムが非線形関数で表現される場合には、その関数を多項式で近似可能であると仮定し、複数のHankel行列を用意することで、信号を修復する手法である。具体的には観測信号の冪乗から生成されるHankel行列を並べて得られる行列を低ランクとなるように修復することで、信号を修復する手法である。数値例により効率良く信号修復が可能であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り進める。
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Research Products
(5 results)