2017 Fiscal Year Annual Research Report
おいしさをつくりだす神経細胞集団の同定
Publicly Offered Research
Project Area | Understanding human recognition of material properties for innovation in SHITSUKAN science and technology |
Project/Area Number |
16H01671
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
村田 航志 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (10631913)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 神経科学 / 食嗜好 / 嗅覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
おいしい食事は豊かな生活を送る上で欠かせないものであるが、おいしいものを食べたときの満足感を脳はどのようにして作り出すのかはまだよくわかっていない。本研究では「おいしさ」を摂食によってもたらされる報酬感と定義し、摂食行動を正に強化する報酬感もたらす神経回路をマウスを用いた神経科学実験により同定する。食による報酬感の神経メカニズムが明らかになることで、摂食障害の原因究明・治療方針の立案やおいしさの客観的評価による効率的な食品開発につながると期待される。 マウスの飼料への誘引行動を定量評価する系を作り、マウスが通常の飼育飼料よりも香料と甘みが付加されたフレーバー飼料を好むことがわかった。最初期遺伝子の発現応答を指標にしてフレーバー飼料摂食時に活性化する神経回路を探査したところ、嗅結節という嗅覚入力を受ける腹側線条体領域に活性化が見られた。嗅結節の神経活動が動物に誘引的な行動をもたらすかどうかを検証するために、光遺伝学および薬理遺伝学を用いた神経操作実験を行った。光遺伝学による嗅結節の神経操作実験では、リアルタイム場所嗜好性試験において、マウスは光による神経刺激を受けた環境に対して嗜好性を獲得することがわかった。薬理遺伝学による神経操作実験では、嗅結節の活性化によってマウスが匂いに対する嗜好性を獲得することを見出した。今後の研究では、嗅結節の神経操作によって飼料に対する嗜好性が獲得されるかを検証する。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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