2018 Fiscal Year Annual Research Report
A feasibility study on genome analysis of ancient humans in the Lake Baikal area
Publicly Offered Research
Project Area | Cultural history of PaleoAsia -Integrative research on the formative processes of modern human cultures in Asia |
Project/Area Number |
17H05131
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
木村 亮介 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00453712)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 古代DNA / ゲノム / シベリア / 集団 / 人類学 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本研究課題では、多数の古人骨試料を用いて低深度の次世代シーケンシング(NGS)を試みることで、全ゲノム解析に進むための可能性を調査することを目的とする。 【材料と方法】バイカル湖周辺から発掘された新石器時代~中世にかけての29個体の古人骨試料を採取した。このうち、頭蓋骨全体がよく保存されている個体については、写真撮影および三次元スキャナーを用いて三次元デジタル画像の取得を行なった。骨コラーゲンの抽出を行い、放射性炭素年代測定を行なった。骨片・歯試料からDNAを抽出し、NGS用DNAライブラリーを調整した。NGSは、Illumina MiSeqを用いて行なった。 【結果と考察】古人骨29個体に対してDNA抽出を試み、25個体からDNAを検出することができた。抽出DNAのピークサイズは、100kb以下のものがほとんどであり、DNAの断片化が進んでいることが示唆された。このうちDNA濃度が薄いものを除いて、20個体からDNAライブラリーを作成することに成功した。NGS解析の結果、ヒトゲノム配列へのマップ率が10%を超えたものは11試料あり、そのうちNovii Zagan遺跡(新石器時代)の1試料およびKalyonovo遺跡(中世)の1試料は60%を超えるマップ率であった。また、DNA断片末端の脱アミノ化パターンは、得られた配列が古代DNA由来であることを示した。これらの結果から、今回調べたシベリア古人骨はゲノム解析が十分に可能であることが示された。また、DNAライブラリー作成に成功した試料のうち、各遺跡から1~2個の試料について放射性炭素年代測定を行い、一番古い試料で紀元前約6000年、一番新しい試料で紀元約1200年であり、その間の時代における試料も揃っていることが確認された。今後、全ゲノム配列をできるだけ高深度で取得することを目指して解析を進めたい。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)