2017 Fiscal Year Annual Research Report
双極子モーメントを有するモノマーによる分極π造形
Publicly Offered Research
Project Area | pi-System Figuration: Control of Electron and Structural Dynamism for Innovative Functions |
Project/Area Number |
17H05146
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山下 建 (アルブレヒト建) 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (50599561)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | デンドリマー / カルバゾール / 双極子モーメント / ナノ材料 / 熱活性化遅延蛍光 / 有機EL |
Outline of Annual Research Achievements |
ベンゾフェノンとカルバゾールデンドリマーを組み合わせた熱活性化遅延蛍光(TADF)材料に関して末端を種々の官能基で修飾したデンドリマーを新たに合成した。末端に嵩高い置換基を導入した場合には薄膜状態で発光量子収率が向上することを見出した。蛍光寿命測定を行ったところμ秒程度の寿命の発光成分が観測されたことから発光がTADF成分を含んでいることが明らかとなった。 これらに加えて、既存のTADFデンドリマーに関しては領域内の他グループへと供給して共同研究を行った。A02班山本グループではカルバゾール-トリアジンデンドリマーの自己組織化を検討した。第3世代デンドリマーがアモルファス球体とポーラス結晶の2つの形態へと自己組織化することを見出した。ガス吸着測定よりポーラス結晶の比表面積を測定を行い細孔径分布や表面積を明らかとした。ポーラス結晶が発光色変化を使った溶媒蒸気センシングへと適用可能であることを見出し論文として報告した。前回公募時より継続していたA03班竹延グループとのTADFデンドリマーを電気化学発光セルの発光層として使用する共同研究に関しても論文として報告した。既存のデンドリマーだけでなくデンドロン部位もビルディングブロックとして他グループへと供給を行った。特にA01班武田グループのジベンゾフェナジンと結合した分子は自己組織化と発光の刺激応答性を明らかとするためにA02班山本グループとの3グループ共同研究へと発展させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた、新規なTADFデンドリマーの開発に成功し領域内共同研究も新規なものを含めて多数実施することが出来た。領域内共同研究の論文も複数発表することが出来たことから概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き塗布型TADF材料の開発を行い、領域内での共同研究先へと供給を行う。これまでに続けてきた共同研究に関しては年度内での論文発表に向けて仕上げ作業を行う。
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