2017 Fiscal Year Annual Research Report
Dynamic Structural Control of p-Figuration of Pillar-Shaped p Molecules by Two Dimensional Assembly
Publicly Offered Research
Project Area | pi-System Figuration: Control of Electron and Structural Dynamism for Innovative Functions |
Project/Area Number |
17H05148
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
生越 友樹 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (00447682)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ピラーアレーン / 積層 / アゾベンゼン / 光応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)基板表面にカチオン性ピラーアレーンとアニオン性ピラーアレーンを交互積層させたポーラスシートを合成した。最後の過程に、光異性化を示すアゾベンゼンふたを導入したカチオン性ピラーアレーンを積層させ、ポーラスの最上面にアゾベンゼンふたを導入した。アゾベンゼンふたがトランス体の場合は、ゲストはふたが無い状態と同様にポーラスにアクセスすることができた。一方で、アゾベンゼンふたがシス体の場合はゲストを全く取り込まなかった。シス体のアゾベンゼンふたがゲストのポーラスへのアクセスを抑制しているためである。ここに競争ゲストを加えると、トランス体の場合は中に取り込まれていたゲストがキックアウトされた。一方でシス体の場合は、中に取り込まれているゲストはアゾベンゼンふたによりリリースが抑制された。表面に光で応答する二となるアゾベンゼンを導入することで、基板表面へのゲストのアクセスを完全に制御することができた。 2)ピラー[6]アレーンとピラー[5]アレーンを交互に積層させたフィルムの形成を試みた。驚くことにピラー[5]アレーン上にはピラー[6]アレーンは積層されず、逆にピラー[6]アレーン上にはピラー[5]アレーンは積層しなかった。五角形と六角形という分子の形状を見分けていることが明らかとなった。この理由を確かめるために、分子分解能の液中SPM測定を行った。その結果、五角形が形成するナノ周期構造と六角形が形成するナノ周期構造は全く異なることが分かった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
形状の異なる多角柱の形を見分けて積層が行われるセルフソーティングシステムを見出した。当初想定していなかったことであり、当初の計画以上に進展しているといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
刺激応答性π造形システムの構築として、キラルなピラーアレーン骨格にアゾベンゼンを導入した分子の合成を行う。キラルなピラーアレーンであることから、キラル集合体を形成すると考えられる。一方で、光照射によりトランス体からシス体へと異性化することで、キラル集合体の崩壊が起こると予測される。
|
Research Products
(9 results)