2017 Fiscal Year Annual Research Report
A systematic approach to predict neutrino signals from core-collpase supernovae
Publicly Offered Research
Project Area | Revealing the history of the universe with underground particle and nuclear research |
Project/Area Number |
17H05206
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
滝脇 知也 国立天文台, 理論研究部, 助教 (50507837)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ニュートリノ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では超新星爆発からの反電子ニュートリノの観測予言を行う。これまでの研究と違うのは長時間のコンプリートな観測予言をすること、そして親星、状態方程式、ニュートリノ振動の不定性を押さえ、SK, KamLAND, XMASS 等の観測機器を駆使して、それらの情報を引き出す点である。 当該年度の研究実績を報告する。まず、超新星爆発の長時間シミュレーションを1次元球対称の近似で行った。ニュートリノの輻射輸送については等方拡散近似を使用したが、反応率についてはBruennの標準セットを超えたものを用いた。親星についてはWoosley & Heger 2007の最新の星の進化モデルを複数使用した。 その後、ニュートリノの散乱角をシングルアングルで近似する手法で系統的なニュートリノ振動計算を行った。これまでの研究より低エネルギーの部分に着目してデータ解析を行った結果、KamLANDとSKの協力でニュートリノ振動の様子が分かるかもしれないという結論を得た。この結果は12-40太陽質量の幅広い親星について成立することも分かった。 一方、ニュートリノの散乱角を近似せず、マルチアングルのニュートリノ振動計算を行うと、ニュートリノ振動が濃い物質密度によって弱まり、結果ニュートリノ振動の効果が見えない可能性が高いこともわかった。 以上の結果から、親星の密度が低い場合について特に計算する必要があるという指針を得ることができた。次はそのような場合について、研究を進める必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に計算が進んだ。得られた結果は当初の予想通りではなかったが、それを踏まえて条件を変える必要があることがわかったので、次の研究の指針も立っている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは重い親星について計算を進めてきたが、同じことを軽い親星や密度の低い親星の場合について行い、低いエネルギーでニュートリノ振動が起こるかどうかをより一般的な条件で調べる。
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