2018 Fiscal Year Annual Research Report
Control of plasmon-associated multi-photon photochromic reaction at nanometer scale
Publicly Offered Research
Project Area | Application of Cooperative-Excitation into Innovative Molecular Systems with High-Order Photo-functions |
Project/Area Number |
17H05244
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
雲林院 宏 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (40519352)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 多光子励起 / 光化学反応誘起 / プラズモン / 導波路 |
Outline of Annual Research Achievements |
分子・光結合は量子情報システムや微弱光スイッチングデバイスなどへの応用が期待されている一方で、複雑な設計が要求され、かつ室温での操作が困難である。反面、局在プラズモン共鳴は光エネルギーをnmスケールに閉じ込め、そのスケールで分子と光の相互作用を引き起こすことが可能である。近年、この特性を生かした室温での分子・光結合の実現を試みる研究が世界的に多くなされている。本研究では、さらに一歩進めて、プラズモン増強多光子励起過程を巧みに利用して、nmスケールで化学反応を制御することを目指した。具体的には、局在プラズモン共鳴増強を利用して、多光子励起異性化反応をnmスケールで制御し、かつそれにより巨視的光応答性制御を実現する新手法を開発する。本研究では,局所プラズモン共鳴増強を利用して、多光子励起による光異性化反応をnmスケールで制御し、それにより巨視的光応答性制御を実現する新手法の開発を目指した。 具体的には、化学合成によって得られた銀ナノワイヤー(AgNW)上での蛍光性ジアリルエテン(fDAE)誘導体の非線形光学光異性化反応について調べた。使用したfDAE誘導体は、閉環構造で蛍光を発し、開環構造では蛍光を発さない。近赤外フェムト秒レーザーをプラズモン導波路であるAgNW上に伝搬させたときに、蛍光体と非蛍光体が繰り返し観測されれば、伝搬光により異性化反応が制御されている証拠となる。820nmの励起光を伝搬させると、その強度が高い場合、3光子吸収による閉環反応が誘起されて蛍光を発し、強度が弱い場合は2光子励起による開環反応が優先的に誘起されて蛍光が消光した。これにより、プラズモン導波路を伝搬する近赤外光により、光反応を多光子過程で誘起することが可能であることを初めて明らかにした。これにより、 プラズモンを利用することで、多光子光反応のnmスケールでの制御を達成した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)