2017 Fiscal Year Annual Research Report
可視~近赤外域分光機能型超高分解能光断層顕微イメージング
Publicly Offered Research
Project Area | Multidisciplinary computational anatomy and its application to highly intelligent diagnosis and therapy |
Project/Area Number |
17H05291
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西澤 典彦 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30273288)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 計測工学 / 光源技術 / 光断層計測 / 医用光学 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.可視域における超高分解能光コヒーレンストモグラフィー(OCT)の開発 まず,超短パルスTi:Sapphireレーザーとフォトニック結晶ファイバを用いて,500-800nmまで広帯域に広がるSC光を開発した.安定性に問題があるが,必要な帯域に渡って広がるSC光の生成に成功した.次に,生成したSC光を単一モードファイバに結合し,ファイバ型干渉計に導入して時間領域OCTの開発を行った.波長分散の影響を分散補償用のガラス材を用いて補償し,分解能と感度を評価した.波長分散の補償がまだ不十分であるため,まだ感度と分解能が不十分であるが,OCTシステムを開発することができた.まだ光源の安定性が不十分であるため,安定性に優れたファイバレーザーベースの光源の開発を進めている. 2.可視域における超高分解能光コヒーレンス顕微鏡(OCM)の開発 サンプルに集光するレンズにNAの大きな対物レンズを用いた光コヒーレンス顕微鏡に取り組んだ.対物レンズの使用によって,高い横分解能を得ることができた.可視域は波長分散の影響が大きいため,分散補償ガラスを持ちて補償を試みた.更なる分散補償が課題である. 3.波長1.7um帯におけるスペクトル領域OCMの開発 長波長帯をカバーするラインセンサと分光システム,そして長波長用の干渉計と対物レンズを用いて,波長1.7um用のスペクトル領域(SD)光コヒーレンス顕微鏡(OCM)を開発した.これまでのところマウス脳の深部の高分解能イメージングに成功している.現在,更なる特性の改善を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
長波長帯のOCTの研究は良好に進んでいる.一方,可視域では波長分散の影響が大きく,その補償が難しい.また広帯域光源の安定な生成が難しく,時間が掛かっている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,安定な特性が得られるファイバレーザーベースの広帯域SCの開発を進める.更に,スペクトル領域OCTを開発し,分散補償の高度化を図る.そして,開発したOCT・OCMシステムを用いて各種サンプルの測定を進める.
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