2017 Fiscal Year Annual Research Report
Risk Assessment of development disorder using spatiotemporal statistical shape model
Publicly Offered Research
Project Area | Multidisciplinary computational anatomy and its application to highly intelligent diagnosis and therapy |
Project/Area Number |
17H05304
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
小橋 昌司 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (00332966)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 時空間統計的形状モデル / 新生児 / 脳疾患 / MR画像 / 機械学習 / 発達障害 / 発症予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究成果の内容】 本研究代表者らがこれまでに提案した時系列重み付きEM法に基づく主成分分析による時空間統計的形状モデルを基に,時間軸方向の緩和項を新たに導入したstSSM構築法を提案した.同提案法により時間的に滑らかに変化する主成分ベクトルを求めることができる.まず,提案法はノイズを含む人工データを用いて評価し,主成分ベクトルの滑らかな変化,またノイズに対する頑健性,緩和項の値による影響を,canonical angleを用いて評価した.また,新生児脳MR画像にも本提案法を適用し,従来手法と比較して,成長に伴う脳形状変化をより滑らかに表現できることを確認した.さらに,stSSM構築には脳領域を手作業で抽出した学習データが多症例必要であるため,各症例の解析処理を進めた.次に,stSSMを用いた疾患発症予測法を提案するため,多症例を有する公開画像データベースである認知症MR画像を用いてstSSM構築,stSSMを用いた形状特徴量抽出,サポートベクタマシン(SVM)による機械学習を用いた軽度認知障害(MCI)とアルツハイマー型認知症(AD)の識別を行った.実験結果より,従来のSSMを用いた識別結果と,提案するstSSMを用いた識別結果を比較し,stSSMにより識別性能が向上することを確認した. 【意義】本研究成果は,臓器形状の成長に伴う変形を含む個人間変動の統計的なモデル化法,さらに同モデルを用いた疾患評価法を提案した点に意義がある. 【重要性】臓器形状に基づく疾患評価は,個人間変動,成長に伴う変形,さらに変形の個人間変動との差異を明らかにする必要があり,同研究成果により形状変形の特徴量抽出が可能となり,機械学習などでの解析を可能とした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
時間的に滑らかな変形を示す脳形状成長の統計的モデル化を確立し,それを実際の新生児脳画像に適用できた.また,同モデルを用いた形状特徴抽出法を検討し,脳疾患画像データベースを用いた性能評価もすでに行えているため,当初の計画以上に進展していると評価した.
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Strategy for Future Research Activity |
学習データとなる新生児脳MR画像データベースを拡充し,モデルの確度を高める.また, 新生児期から学童期において,各時期での発達障害発症の予測精度の変化についても調査し,十分な予測精度が得られる診断時期を検討する.
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