2017 Fiscal Year Annual Research Report
チタン酸カルシウム微結晶の特異構造と光触媒活性の相関の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Materials Science and Advanced Elecronics created by singularity |
Project/Area Number |
17H05334
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 寿雄 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (80273267)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 光触媒 / メタン / 水素 / 二酸化炭素 |
Outline of Annual Research Achievements |
半導体光触媒による光触媒反応の速度は結晶の構造の完全性・不完全性とそれに基づく電子状態,反応場を与える表面の状態に大きく影響される.我々は,チタン酸カルシウム微結晶(CaTiO3,以下CTOと示す)にランタン(La)を少量ドープすると微結晶(CTO:La)は大きく成長するが,光触媒的メタン水蒸気改質反応における光触媒活性は低下し,ドープ量を適量にすると高い活性を示し,さらに増量すると微結晶は小さくなってゆき活性は低下してゆくという,特異的な現象を見出し,再現性も確認した.ドープにより特異構造が形成されると推測されるが,その構造および,構造と結晶成長・光触媒活性の相関はまだ不明である.また,CTOは酸素欠陥構造ができやすく,光触媒活性との相関も興味深い.そこで本研究では,本光触媒において,ドーパントや酸素欠陥による特異構造と結晶成長・光触媒活性との相関を明らかにし理解することを目的としている.本研究では,はじめに特異構造と結晶成長・光触媒活性との相関を調べてから,影響に関与する特異構造を特定していく計画である.本年度は,二種類の光触媒反応において検討した. 以下,詳細を述べる. (1) 光触媒的メタン水蒸気改質反応:Laと同じ3価のカチオンであるPr及びEuをそれぞれドープしたところ,同様に,CTOの結晶成長は少量のドープで促進され,より多いと抑制された.光触媒反応では,Prドープは活性を著しく低下させ,少量のEuドープは少し活性を向上させた. (2) 光触媒的二酸化炭素分解反応:CTO微結晶を融剤法により合成する際の融剤の選択により酸素欠陥由来の可視光吸収帯の吸光度が異なることを見出した.NaClを融剤とした時に光触媒活性は最大であった.融剤中のNaがドープされ酸素欠陥が適度に形成され,何らかの要因で光触媒活性が向上したと推測している.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2種類の異なる光触媒反応において,特異構造(異元素ドープや酸素欠陥構造)と結晶成長・光触媒活性の間に相関が得られたので,研究はほぼ計画通りに進行している.
|
Strategy for Future Research Activity |
特異構造(異元素ドープや酸素欠陥構造)と結晶成長・光触媒活性の間に相関は得られたので,今後は各種分光法(XRF,XPS,ESR,XRDリートベルト法など)をもちいて特異構造の特定を進めつつ,より高活性な光触媒の設計を行ってゆく予定である.
|