2017 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of asymmetric hybrid MOF systems
Publicly Offered Research
Project Area | Coordination Asymmetry: Design of Asymmetric Coordination Sphere and Anisotropic Assembly for the Creation of Functional Molecules |
Project/Area Number |
17H05390
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
川田 知 福岡大学, 理学部, 教授 (10211864)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | MOF / クラスターヘリケート / 極性空間 / 螺旋空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、多重水素結合サイトをもつアキラルなビルディングブロックより成り立つ一次元 MOF と、フラストレーション部位を内包するクラスターヘリケートを 用いて、アシンメトリカルな極性空間を有する新たなハイブリッド MOF 集合体を合成する。さらに、極性空間に導入されたれたクラスターヘリケート内のフラストレーション部位の磁気挙動を検討し、水素結合、誘電性、フラストレーションの相関を明らかにする。 29年度は、スピンフラストレーションが内在する異核5核クラスターヘリケートの合成を、申請者が開発した合成法を用いて行った。5核クラスターヘリケートの基本骨格は、同一キラリティーをもつ二つのトリス体の作る三重らせん空間内に、三角形型金属酸化物ナノクラスター内包したものであり、トリス体部分と金属イオンと異なる金属イオンからなる酸化物クラスターの導入が可能である。そこで今回、Cu5、Cu3Zn2、Cu2Zn3、Zn5、Fe3Zn2、Fe2Zn3、Fe5のクラスター群を合成した。さらに、これらクラスターをゲストとし、スピロボーレート環に包接された複合体の合成に成功した。今後はこれらの磁性を詳細に検討し、スピンフラストレーションと螺旋空間の相関を検討する。さらに、上述のハイブリッドMOFモジュールへの導入を行うことで、結晶の誘電特性、磁気特性と水素結合の相関を詳細に検討し、電場、磁場、アシンメトリーの相乗機能系での物性発現のステージを構築する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ハイブリッドMOFモジュールの安定性が低く壊れやすいためクラスターヘリケートのMOFへの導入が困難であり、新たなMOF開発が必要となっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、クラスターヘリケートのMOFモジュールへの導入を行うことで、結晶の誘電特性、磁気特性と水素結合の相関を詳細に検討し、電場、磁場、アシンメトリーの相乗機能系での物性発現のステージを構築する。
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