2018 Fiscal Year Annual Research Report
真空のポンプ・プローブ実験による真空構造の解明
Publicly Offered Research
Project Area | New expansion of particle physics of post-Higgs era by LHC revealing the vacuum and space-time structure |
Project/Area Number |
17H05398
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
難波 俊雄 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教 (40376702)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 素粒子物理学実験 / 真空 / レーザー / パルス磁石 |
Outline of Annual Research Achievements |
高フィネス共振器に蓄積したレーザーに強磁場を印加し、微小な偏光変化を観測することで真空に満ちた場の探索をおこなう。今年度はノイズの削減を更に推し進めるとともに、パルス磁石の改良をおこなった。 レーザーの共振器は真空中に設置するが、残留ガスによって偽シグナルが生じる。このため、高真空対応の真空容器を組み立て、真空引きの試験をおこなったところ、10^-6Pa台の真空度が達成され、問題ないことが確認できた。レーザーの入射光に関しては、AOM(音響光学変調器)を新たに導入し、安定化をおこなった。フィードバック系の安定化に関しては、偏光成分ごとの振る舞いを考慮して改善し、全体で出力強度雑音を1桁程度改善した。 パルス磁石の強磁場化に関しては、レーストラック形状のため、端部で生じる電磁応力によるストレスが問題となる。このため、端部に銅板を設置し、エディー電流をわざと生じさせて端部の磁場をキャンセルすることで電磁応力を抑えた。これにより、ストレスを約70%減少させることができ、18Tパルス磁石への開発が進められた。 最終的には装置を~1ヶ月にわたって長期運転することが必要となる。このため、特にレーザー部分を無人で制御するためのシステムを開発した。共振器のロックが外れた際の自動復帰システムや、強度モニターのドリフト補正回路を組み込むことで、数日にわたり無人で運転しても問題ないことが確認できた。 これらの改良により、世界最高感度で真空に満ちた場の探索をおこなうセットアップがほぼ整った。近日中に探索実験をおこない、結果を発表する。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)