2018 Fiscal Year Annual Research Report
強相関複合アニオン化合物の特異な多軌道性と量子揺らぎの動的平均場理論による研究
Publicly Offered Research
Project Area | Synthesis of Mixed Anion Compounds toward Novel Functionalities |
Project/Area Number |
17H05481
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
越智 正之 大阪大学, 理学研究科, 助教 (10734353)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 第一原理計算 / 複合アニオン化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
複数の複合アニオン化合物についてその熱電性能を調べた。前年度の研究において、LaOBiS2系の化合物の熱電性能を高めるためには擬一次元的Dirac coneを活用することが有効であることを明らかにしたが、本年度は同じように低次元的な電子状態を銅カルコゲナイドにおいて実現するための理論指針を調べた。またその物質群に属する化合物について、実験研究者と連携してその電子状態と熱電性能を明らかにした。またLaOBiS2系化合物で熱電性能を向上させるためにBiからSbへの元素置換が有効であるが、実験的には電気伝導度が低くなってしまう。これが圧力印可によってある程度解決できる可能性について、実験研究者とともに明らかにした。なお関連してレビュー論文を執筆し、出版された。
また、強相関複合アニオン化合物のひとつである、バナジウム酸水素化物の電子状態を調べた。特に単純なSrVO2HやSr2VO3Hについてはそのバンド分散を解析したほか、t2g軌道、d軌道などで構成されている有効模型について、そこに含まれる有効相互作用を第一原理計算から定量的に評価した。その結果、水素置換による周囲の酸素元素の安定化、t2gバンドとegバンドの混成による強い遮蔽効果など、本系で複数存在するアニオン(酸素と水素)固有の性質が見出された。その有効模型の理論解析についても完全ではないが行なったところ、相互作用パラメータ自体の変化を別にすれば、水素置換によって強まる電子状態の低次元性が確かに相関効果を強めていることを明らかにした。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Pressure-induced insulator to metal transition of mixed valence compound Ce(O,F)SbS22019
Author(s)
R. Matsumoto, M. Nagao, M. Ochi, H. Tanaka, H. Hara, S. Aadachi, K. Nakamura, R. Murakami, S. Yamamoto, T. Irifune, H. Takeya, I. Tanaka, K. Kuroki, and Y. Takano
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Journal Title
J. Appl. Phys.
Volume: 125
Pages: 075102 1-6
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Synthesis and Physical Properties of Layered Copper Oxytellurides Sr2TMCu2Te2O2 (TM = Mn, Co, Zn)2018
Author(s)
D. Song, G. Guelou, T. Mori, M. Ochi, K. Kuroki, H. Fujihisa, Y. Gotoh, Y. Iwasa, H. Eisaki, and H. Ogino
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Journal Title
J. Mater. Chem. C
Volume: 6
Pages: 12260-12266
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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