2018 Fiscal Year Annual Research Report
障害ミトコンドリアからのダイイングコード漏出による脂肪性肝疾患の進展機序の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Homeostatic Regulation by Various Types of Cell Death |
Project/Area Number |
17H05508
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹原 徹郎 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70335355)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ミトコンドリアDNA / アポトーシス / 非アポトーシス型細胞死 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス肝細胞株にABT-737を添加し、ミトコンドリアを介したアポトーシス経路を活性化させると、細胞質中のmtDNA量が増加した。この際、DNase IIを抑制すると細胞質中のmtDNA量はさらに増加した。またDNase IIの抑制により、アポトーシスは増悪しなかったが、IFN-βの発現上昇とともにPI陽性細胞の増加を認め、非アポトーシス型細胞死の誘導が示唆された。DNase II群で認められたIFN-βの発現上昇、PI陽性細胞の増加は共にTLR9阻害剤の投与によりは抑制された。 肝細胞にミトコンドリアを介したアポトーシス経路が持続活性化する肝細胞特異的Mcl-1欠損(Mcl-1 KO)マウスから、さらにDNase IIを欠損させMcl-1/DNase II KOマウスを作成した。Mcl-1/DNase II KOマウスは細胞質中のmtDNA量が増加し、肝臓でのIFN-β発現上昇、PI陽性細胞の増加と血清ALT値の上昇を認めた。Mcl-1/DNase II KOマウスとMcl-1 KOマウスとでは、肝細胞アポトーシスに差を認めなかった。Mcl-1/DNaseII KOマウスにTLR9阻害剤を投与すると、血清ALT値は改善し、肝臓でのIFN-βの発現上昇は抑制され、PI陽性細胞の増加も抑制された。 野生型マウスに高脂肪食摂取させると肝臓におけるDNase II活性は低下した。肝細胞特異的DNase II欠損マウスに高脂肪食摂取負荷をおこなったところ、野生型マウスに比して肝臓でのIFN-βの発現上昇を認めた。また、PI陽性細胞の増加と血清ALT値の上昇を認め、肝線維化の進展を認めた。 以上より、脂肪性肝疾患において肝細胞DNase IIは低下しており、非アポトーシス型細胞死を誘導し、肝障害の増悪及び肝線維化の進展に寄与する可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] DNase II activated by the mitochondrial apoptotic pathway regulates RIP1-dependent non-apoptotic hepatocyte death via the TLR9/IFN-β signaling pathway.2019
Author(s)
Saito Y, Hikita H, Nozaki Y, Kai Y, Makino Y, Nakabori T, Tanaka S, Yamada R, Shigekawa M, Kodama T, Sakamori R, Tatsumi T, Takehara T.
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Journal Title
Cell Death Differ.
Volume: 26
Pages: 470-486
DOI
Peer Reviewed
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