2018 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素・活性酸素種・レドックス活性を捉える in vivo 可視化プローブの創製
Publicly Offered Research
Project Area | Oxygen biology: a new criterion for integrated understanding of life |
Project/Area Number |
17H05528
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
近藤 輝幸 京都大学, 工学研究科, 教授 (20211914)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 先端医工学 / 活性酸素種 / 低酸素環境 / 生体イメージング / 光音響イメージング / 分子プローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
CuBr/2,2'-bipyridine触媒系を用い、細胞膜脂質の部分構造を有する2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)の原子移動ラジカル重合(ATRP)を行うことにより、生体適合性に優れた双極性(ベタイン)ポリマーPMPCを合成した。次に、水溶性の近赤外蛍光色素(NIR Dye)として、IRDye 800CWを選び、PMPC末端に導入した800CW-PMPCを合成した。さらに合成した800CW-PMPCと各種ROSとの反応を、in vitroでの紫外-可視吸収スペクトルと光音響(PA)信号強度により評価した結果、代表的なROSの一つである ClO-共存下において、800CW-PMPCは速やかに褪色し(蛍光イメージング)、PA信号強度が著しく低下することが明らかになった。 一方、マウス大腸がん細胞colon 26を右肩に担癌したマウスに、800CW-PMPCを尾静脈投与し、48時間後のin vivo PAI撮像により、800CW-PMPCが腫瘍部位に高集積していることを確認した。続いて、ClO-溶液を腫瘍部位に局所投与し、投与前後のin vivo PAI撮像により、腫瘍部位からのPA信号強度が著しく低下することが明らかになった。 以上の結果は、新たに合成した800CW-PMPCがPAプローブとして有効であり、EPR(Enhanced Permeability and Retention)効果により、腫瘍部位に高集積することから、PAI撮像により腫瘍の正確な位置情報が得られること、および腫瘍部位に集積した800CW-PMPCが速やかに褪色し、PA信号強度が著しく低下した場合には、ROSとしてClO-が存在するという腫瘍内部の機能情報が得られることを示している。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)