2017 Fiscal Year Annual Research Report
長鎖ノンコーディングRNAによる代謝制御を介した炎症制御機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-taxonomy of noncoding RNAs |
Project/Area Number |
17H05594
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤生 克仁 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (30422306)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マクロファージ / 炎症収束 / long non coding RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性炎症は、心血管疾患、肥満、糖尿病といった様々な生活習慣病の中心となっていることが明らかとなっている。これらに共通した免疫系細胞の一つとして骨髄細胞系の免疫細胞である単球・マクロファージ系がある。これまで我々は、マクロファージが様々な病態形成に関与していることを見出してきた。マクロファージは、炎症の惹起に加え、炎症の収束や修復に関与していることが報告されている。 今回、さまざまな病態に関与している免疫細胞である単球・マクロファージ系に着目して、炎症の収束機構の解明のために、long non coding RNAに着目して解析を進めている。様々な臓器・さまざまな時間的に異なるマクロファージの次世代シーケンサーを用いた網羅的遺伝子解析から、単球・マクロファージ系に発現しているlong non coding #1および#2を同定した。それぞれノックアウトマクロファージを作成すると、炎症の収束が遷延することを見出した。本研究ではこのlong non coding RNAの機能解析を行い、その作動機構を明らかにし、新しい治療標的となりうるかと検討することを目標としている。 特にlong non coding RNAが細胞内代謝を制御するタンパク質と結合することを見出しており、本研究では、long non coding RNAと代謝酵素との結合や乖離がどのような機序で細胞内代謝に影響を及ぼし、その変化した細胞内代謝がエピジェネティック制御、転写に影響を及ぼすかを検討し、その制御の中心となっている分子を同定する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
long non coding RNA #1については論文投稿を進めている。また、long non coding RNA #2についても、マウスにおいて表現型を確認できたたため、現在その分子機序について解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
long non coding RNA #1については、論文投稿後のreview processで要求された実験について、集中的に実験および論文修正を行う。また、long non coding RNA #2については、これまでlong non coding RNA #1で成功した実験手法を周到し、同様に作動機序の解析を行う。
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Research Products
(8 results)