2017 Fiscal Year Annual Research Report
lncRNA-mRNAの相互作用ネットワークに基づくlncRNAの機能推定
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-taxonomy of noncoding RNAs |
Project/Area Number |
17H05605
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福永 津嵩 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (80791433)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | lncRNA / アルゴリズム / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、申請者が開発した超高速RNA-RNA相互作用予測ソフトウェアRIblastを用いて、機能未知の長鎖非翻訳RNA(lncRNA)の機能を情報科学的に推定することである。本年度は、RIblastによる生物学的な機能推定を行う前に、RIblastの技術的な基盤を確立する事を目的とした。研究成果は下記の通りである。(1) RIblastの相互作用予測結果について、そのスコアの帰無分布がグンベル分布に従う事を確認し、そのパラメータが配列情報のみから予測できる事を示した。また、その結果に基づいてRIblastの予測結果の統計的有意性を検証するソフトウェアを開発した。(2) ヒトの5'-UTRと3'-UTR間での網羅的相互作用予測を行い、霊長類レベルで保存されており、統計的に有意である新規UTR-UTR相互作用を発見した。(3) ヒト及びマウスのlncRNA-mRNA間の相互作用をRIblastを用いて網羅的に予測した結果を組織特異的発現データ及び細胞内局在データと統合したデータベースであるLncRRISearchを作成した。現在、(1)(2)については論文がacceptされており、(3)の結果については論文投稿中である。また、LncRRISearchの結果を利用して、(4)ヒト・マウス・ラットレベルで進化的に保存されたlncRNA-RNA相互作用の網羅的な検出 (5)RIblastの予測結果によるlncRNA knock down実験のDEG予測といった研究に取り組んでいる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RIblastの出力結果の統計的有意性を検証する手法を開発し、既にその論文がpublishされている事、及び網羅的な相互作用予測結果を格納したデータベースであるLncRRIsearchを整備し、既に論文投稿中である事から、研究はおおむね順調に進展していると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
RIblastの基盤的ツール整備が終わったため、今後はRIblastを用いて機能未知の機能性lncRNAの機能推定を行う。
|