2018 Fiscal Year Annual Research Report
上皮細胞集団の細胞競合による変異細胞排除における力覚応答の機能解明
Publicly Offered Research
Project Area | Cell competition: a mechanism for survival of the fittest in the multi-cellular community |
Project/Area Number |
17H05612
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大橋 一正 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (10312539)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アクチン骨格 / RhoGEF / 力覚応答 / 中間径フィラメント / 上皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
上皮細胞集団内に発生した異常細胞が周囲の正常細胞との細胞間相互作用によって細胞層の頂端側へ排出される細胞競合現象について、私たちが発見した力覚応答に関与するRhoAの活性化因子(GEF), Soloの機能解析を目的に研究を行った。藤田班より腎上皮MDCK細胞の細胞集団において1細胞に人為的にRavV12を発現させ細胞競合を引き起させるモデルを導入し、Soloの発現抑制の効果を検討した。その結果、正常なMDCK細胞、RasV12を発現誘導したMDCK細胞のどちらの細胞に対しても、Soloを発現抑制した場合、異常細胞の頂端側への排出が抑制されることを見出した。この細胞競合モデルによる異常細胞の頂端側への排出において、アクチン結合蛋白質であるフィラミン、中間径フィラメントであるケラチン繊維やビメンチンの関与が報告されている。Soloは張力に依存したRhoAの活性化に必要であり、また、ケラチン8/18繊維に結合して正常なケラチン8/18ネットワークの形成に寄与することから、SoloはRasV12発現変異細胞の運動性の亢進や硬さの変化といった細胞間に生じる機械的な刺激を感知して機能することが強く示唆された。特に、異常細胞側においても Soloが必要であったことから、異常細胞が周囲の正常細胞との力学的な環境の変化を感知して応答する分子機構が自身の頂端側へ排出に必要であることが考えられた。さらに、SoloのN末端におけるケラチン8/18繊維との結合が、張力負荷による細胞内のストレスファイバー形成誘導に寄与することを明らかにした。また、ビオチン化酵素を用いたBioID法を用いてSoloの関連蛋白質を探索した結果、フィラミンが検出され、正常細胞側における異常細胞を取り囲む細胞骨格の再構築においてもSoloが関与することが示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Solo, a RhoA-targeting guanine nucleotide exchange factor, is critical for hemidesmosome formation and acinar development in epithelial cells.2018
Author(s)
Fujiwara, S., Matsui, T. S., Ohashi, K., Deguchi, S., and Mizuno, K.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 13
Pages: e0195124
DOI
Peer Reviewed
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