2017 Fiscal Year Annual Research Report
代謝リモデリングによる適者生存メカニズムの研究
Publicly Offered Research
Project Area | Cell competition: a mechanism for survival of the fittest in the multi-cellular community |
Project/Area Number |
17H05625
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中山 敬一 九州大学, 生体防御医学研究所, 主幹教授 (80291508)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 代謝 / ヒステリシス / 競合 / ネットワーク / プロテオミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
150種類にわたる多種の細胞を各種環境〔低酸素・低栄養(グルコースおよびグルタミン飢餓)など〕に曝して、その細胞学的な各種応答(細胞増殖能、細胞サイズ、細胞運動能、グルコース消費量、その他)を多項目において評価した。その中で安定的に順応した細胞を数種類選択し、得られた細胞群を蛍光ラベル標識して細胞競合実験を行った。特に低酸素応答と低栄養応答に対して同実験を開始した。一般に代謝物プールがエピジェネティックな遺伝子発現制御に影響することを鑑みれば、環境適応にエピジェネティックな細胞記憶による履歴現象(ヒステリシス)が存在し、これが細胞競合に影響を与える可能性が十分に考えられる。今回はヒステリシスが実際にある一部の現象を突き止めたが、これが一般的に起こるものかどうかについてはさらなる検証が必要である。さて、上記細胞の競合能を評価し定量化した上で、そのネットワーク構造の変化を知るために、全タンパク質発現量解析技術である次世代定量プロテオミクス解析(iMPAQTシステム)を用いて全代謝酵素の絶対定量を行った。今回は特に中心代謝系300種類の酵素のタンパク質発現量データを中心に解析を行った。現在はシステム生命科学的なアプローチを駆使して、、当該データを基に常微分方程式モデルを作成して、感度解析によってハブ分子の特定を進めており、代謝ネットワークのシステム変化のキー分子を探索している最中である。このデータは将来的に環境適応に対する代謝リモデリングがいかにして起こるのかという原理を解明する基礎になるものと期待される。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] A large-scale targeted proteomics assay resource based on an in vitro human proteome2017
Author(s)
Matsumoto M., Matsuzaki F., Oshikawa K., Goshima N., Mori M., Kawamura Y., Ogawa K., Fukuda E., Nakatsumi H., Natsume T., Fukui K., Horimoto K., Nagashima T., Funayama R., Nakayama K. & Nakayama KI.
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Journal Title
Nature Methods
Volume: 14
Pages: 251-258
DOI
Peer Reviewed
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