2017 Fiscal Year Annual Research Report
腎臓の修復を担う幹細胞とそのニッチ環境の加齢に伴う変容の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Establishing a new paradigm of the pathogenesis of diseases through the understanding of stem cell aging |
Project/Area Number |
17H05642
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柳田 素子 京都大学, 医学研究科, 教授 (70378769)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 修復 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者は急激に腎機能が低下する急性腎障害(Acute Kidney Injury: AKI)に罹患しやすく、しかも回復しにくい(Ishani A et al. J Am Soc Nephrol 2009)ことが知られていますが、老化した腎臓の障害応答性低下のメカニズムには不明な点が多く残されています。腎臓の機能単位ネフロンは、血液を濾過する糸球体と、糸球体で濾過された原尿から溶質を取捨選択する尿細管から成り立っています。急性腎障害では主として近位尿細管が障害されますが、若齢個体では障害後に著明な細胞増殖が起こり、元通りに修復されるのに対して、高齢個体では修復力が低下していることが知られています。近位尿細管の修復を担う細胞の由来については諸説あり、議論は混迷を極めていました。申請者らは独自の遺伝子組み換え動物を用いた近位尿細管の系譜追跡実験を行い、生き残った近位尿細管に含まれる細胞が修復を担う(Yanagita M et al. J Pathol 2015)ことを証明しましたが、近位尿細管細胞に幹・前駆細胞が存在するのか、全ての近位尿細管細胞が修復を担うのかは明らかではありませんでした。 申請者は特定の転写因子がごく少数の近位尿細管に発現することに注目し、その転写因子が発現するとCreが発現するようなマウスを用いて系譜追跡実験を行ったところ、健康な近位尿細管にごく少数の標識細胞が存在し、腎障害後にはその細胞が急激に増加することを見出しました(未発表)。さらに同標識細胞の局在や数、未分化性、障害時の増殖様式や同細胞除去時の腎修復の変化を解析しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本マウスを用いた解析はほぼ終了しており、予定どおりの進捗を得ることができたと考えています。
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Strategy for Future Research Activity |
本課題では、もう1点、ニッチとしての線維芽細胞にも着目していることから、H30年度は線維芽細胞と上皮の増殖の関連性についても検討したいと考えています。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] “Glucocorticoid receptor expression in resident and hematopoietic cells in IgG4-related disease”2018
Author(s)
Iguchi T, Takaori K, Mii A, Sato Y, Suzuki Y, Yoshifuji H, Seno H, Ogawa O, Omori K, Bessho K, Kondo S, Yoshizaki T, Nakashima H, Saito T, Mimori T , Haga H, Kawano M,Yanagita M.
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Journal Title
Mod Pathol.
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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