2018 Fiscal Year Annual Research Report
シロイヌナズナCGS1遺伝子における翻訳停止とmRNA分解機構の研究
Publicly Offered Research
Project Area | Nascent-chain Biology |
Project/Area Number |
17H05658
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
内藤 哲 北海道大学, 農学研究院, 教授 (20164105)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 翻訳伸長停止 / リボソーム / シロイヌナズナ試験管内翻訳系 |
Outline of Annual Research Achievements |
リボソームで合成された新生ペプチドは,大サブユニットを貫く出口トンネルを通って出てくるが,出口トンネルを1/3ほど進んだところで,リボソームの大サブユニットを形成するタンパク質のうちRPuL4とRPuL22が出口トンネルに突き出ており,狭窄部位と呼ばれる。狭窄部位はリボソームと新生ペプチドとの相互作用部位として注目されている。RPuL4は,シロイヌナズナにおいて2つのパラログ遺伝子によってコードされる。シロイヌナズナCGS1遺伝子の翻訳停止における狭窄部位の重要性を調べるため,パラログ遺伝子の片方のノックアウト株に,FLAGタグを付けた野生型および変異型のRPuL4遺伝子を導入したトランスジェニック・シロイヌナズナ株を作出している。変異型のRPuL4遺伝子では,狭窄部位を構成するRPuL4のβ-ループのステムの両側部分にそれぞれ1アミノ酸欠失を導入している。 昨年度に引き続き,シロイヌナズナCGS1遺伝子の,S-アデノシルメチオニンに応答した翻訳停止における出口トンネル狭窄部位の関与を,これらのトランスジェニック・シロイヌナズナ株に由来する試験管内翻訳系を用いて解析した。その結果,出口トンネル狭窄部位の関与を示すデータが得られた。このほか,真核生物で知られているそのほかのリボソームの停止系についても解析し,類似の結果を得た。また,これとは別に,パルス・チェース実験でリボソームの停止のタイムコースを追う実験系を確立した。この実験系を用いて,CGS1遺伝子のほか,真核生物で報告されているリボソームの停止について解析を行い,リボソームの停止を引き起こす遺伝子ごとに性質が異なることを明らかにした。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)