2017 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジーによる脳神経変性疾患の抑制メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Prevention of brain protein aging and dementia |
Project/Area Number |
17H05690
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森下 英晃 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (90783499)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オートファジー / 脳神経変性疾患 / ゼブラフィッシュ / CRISPR |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーは細胞内の代表的な分解系であり、異常なタンパク質やオルガネラを分解することで細胞内の恒常性を維持している。この作用は神経細胞で特に重要であり、最近、ヒトオートファジー関連遺伝子WDR45への変異が認知症やパーキンソン様症状を伴う脳神経変性疾患SENDAを引き起こすことが明らかとなった。しかし、WDR45の細胞内局在や機能についてはほとんど解明されていない。そこで本研究では、身体が透明で発生が体外で起こることからライブイメージングなどのin vivo解析が容易なゼブラフィッシュをモデルとして用いて、WDR45などのオートファジー関連因子群の脳神経系における細胞内局在解析を生きたゼブラフィッシュにおいて実施する。さらにゼブラフィッシュはCRISPR/Cas9システムを用いた遺伝子改変も容易であることから、WDR45などの各種オートファジー関連因子群を欠損させたゼブラフィッシュを作製し、それらの脳神経系を含む全組織における表現型の比較解析を行う。本年度は、CRISPR/Cas9システムを用いたWDR45欠損ゼブラフィッシュの作製・表現型解析、そしてWDR45の局在解析の一部を行った。オートファジー活性測定には、最近申請者らが開発した新規オートファジー活性測定プローブを用いた。WDR45の局在解析を行った結果、生きたゼブラフィッシュの脳神経系においてはWDR45は隔離膜に局在化することを見出した。本研究はオートファジーによる神経変性抑制のメカニズムの解明に繋がると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、WDR45欠損ゼブラフィッシュの樹立とWDR45の局在解析を予定していたが、これらはほぼ完了した。そこで次年度以降に予定していた、新規オートファジー活性測定プローブを用いたWDR45欠損ゼブラフィッシュにおけるオートファジー活性測定に取り組んでおり、こちらも順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、WDR45欠損ゼブラフィッシュの各組織におけるオートファジー活性と表現型の解析を進める。また、他のオートファジー関連遺伝子欠損ゼブラフィッシュの作製と解析にも取り組み、これらについてもオートファジー機能解析を行う。
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