2018 Fiscal Year Annual Research Report
αシヌクレイン老化が引き起こす個体老化パーキンソン病
Publicly Offered Research
Project Area | Prevention of brain protein aging and dementia |
Project/Area Number |
17H05692
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松井 秀彰 新潟大学, 研究推進機構, 研究教授 (60710853)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アフリカメダカ / パーキンソン病 |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病(PD)はその発症に老化が強く関連しています。モザンビークに棲息するアフリカメダカは脊椎動物で現在最も短命でありながら非常に早期に老化の兆候を呈します。この約5ヶ月で短い一生を終えるサイクルは内因的なもので、このサイクルは野生のみならず実験室内でも再現されます。さらに加齢に伴い、臓器の萎縮、運動能力の低下、脊柱彎曲、癌の発生頻度の上昇、テロメアの短縮、老化関連酸性β-ガラクトシダーゼの上昇など、老化の様々な兆候を示します。私達は”寿命最短・最速老化”脊椎動物=アフリカメダカが加齢によりヒトPDに類似した病態を呈するかどうかを検討しました。その結果この老化が抑制されない魚の中で、加齢以外なんら特別な処置なしに、ヒトPDに酷似した病変が進んでいくことを見いだしました。すなわちアフリカメダカは加齢依存性にドパミン・ノルアドレナリン神経の変性を示し、αシヌクレイン陽性の凝集体病変は神経系の局所から全中枢神経へ連続的に進展を見せました。またアフリカメダカのαシヌクレインはヒトαシヌクレインに対する伝搬性を持っていました。さらにアフリカメダカにおけるドパミン・ノルアドレナリン神経の変性は加齢及びαシヌクレイン依存性でした。今後はさらにアフリカメダカで知見を累積し、それをマウスやヒトにあてはめ、ヒトにおいても同様に、疾患発症初期あるいは発症前に、パーキンソン病の発症を抑止できるかどうかを臨床的に検討するに十分なエビデンスを得ます。またαシヌクレインの伝搬様式および細胞変性のメカニズムを明らかにすることでPD病変の開始・伝搬および進行・細胞変性、その全ての段階での治療介入を目指します。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)