2018 Fiscal Year Annual Research Report
新規プロテオミクス法を用いた神経変性疾患の分子病態解明
Publicly Offered Research
Project Area | Prevention of brain protein aging and dementia |
Project/Area Number |
17H05693
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
貝淵 弘三 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (00169377)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 神経変性疾患 / リン酸化プロテオミクス / タウ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では神経変性疾患の分子病態基盤を明らかにするため、疾患患者由来iPS細胞に着目したシグナル伝達解析に取り組んだ。これまでに研究代表者はR406W変異が近傍のSer409リン酸化を阻害すること、当該リン酸化部位がRho-kinaseによって制御されることを見出していた。本年度では、蛋白質キナーゼ触媒ドメインを用いてMAPT-Ser409リン酸化を制御する上流キナーゼについて更なる探索を行い、新たにCaMKIIやGSK3betaがMAPT-Ser409をリン酸化することを見出した。R406W変異はCaMKIIではなくGSK3betaによるSer409リン酸化を阻害した。またR406W変異はMAPT-Ser416や-Ser422リン酸化に影響を及ぼさないことが分かった。MAPT-R406W変異導入株を用いた免疫沈降および質量分析からR406W変異により影響を受けるMAPTリン酸化部位の同定を試みたところ、R406W変異はMAPT-Thr231リン酸化に影響を及ぼしていることを示唆した。MAPTさらにMAPT免疫沈降産物を用いたMAPTインタラクトーム解析では、15種類のMAPT相互作用分子が同定され、R406W変異は細胞骨格蛋白質(ビメンチン、アクチン)との相互作用に影響を及ぼすことが示唆された。これらの結果はR406W変異がTau/MAPTのリン酸化修飾を阻害することで、神経機能に影響を及ぼしていることを示唆した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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