2018 Fiscal Year Annual Research Report
CAST/ELKSの機能制御から捉える網膜シナプスのスクラップアンドビルド
Publicly Offered Research
Project Area | Dynamic regulation of brain function by Scrap & Build system |
Project/Area Number |
17H05741
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
大塚 稔久 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40401806)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 神経科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も引き続き、リバイスのための追加実験を行った。具体的には、条件付きダブルノックアウトマウスで見出された視細胞死がアポトーシスによるものであることをTUNEL法によって形態学的に明らかにした。さらに、網膜特異的にGCaMPを発現させるためのAAVベクター構築を進め、光応答による双極細胞の活性化をモニターできる系の確立を行い、LED刺激によって網膜細胞の応答の検出に成功した。一方、この光刺激がどの程度生体内の現象を反映しているかについては、引き続き条件検討が必要と思われた。また、ドイツマックスプランク研究所のTobias Moser博士との共同研究で、パッチクランプ法を用いてプレシナプスのカルシウムチャネルに着目した解析を継続し、CAST/ELKSダブルノックアウトマウス網膜ではカルシウムチャネルの機能が大きく阻害されていることを見出した。この成果は、Calyx of heldシナプスにおけるデータと高い相関性があり、CAST/ELKSがカルシウムチャネルと相互作用して、神経伝達物質の放出を制御しているという一般原理の提唱につながった。また、将来的に網膜視細胞から双極細胞への神経伝達を直接モニターするために、双極細胞特異的に膜電位センサーを発現させるベクター開発を開始した。さらに、網膜における異所性のシナプス形成のスクラップアンドビルドの解明のために、特にリン酸化シグナル伝達に着目した。具体的には、AMPKファミリーのマスターリン酸化酵素・LKB1がこの異所性シナプス形成を制御していることを確かめるとともに、CAST/ELKSのそれぞれのリン酸化部位(セリン残基)をアラニン残基に置換した変異マウスの交配・繁殖を進めた。これら変異マウスとLKB1変異マウスを交配させLKB1シグナル系とCAST/ELKSのリン酸化についての関連について今後予備データを得る。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)