2018 Fiscal Year Annual Research Report
宿主・ウイルス間ヘテロトランススプライシング遺伝子発現制御による共生機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-virology: the raison d'etre of viruses |
Project/Area Number |
17H05816
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
定岡 知彦 神戸大学, 医学研究科, 助教 (00435893)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヒトとウイルスの共生 / 水痘帯状疱疹ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトとウイルスの共生機構を、「潜伏感染環」を確立することにより宿主であるヒトと共生するヒトヘルペスウイルス、特に神経細胞において潜伏感染する水痘帯状疱疹ウイルスをモデルとして、新規に発見した水痘帯状疱疹ウイルス潜伏感染関連遺伝子(varicella-zoster virus latency-associated transcript : VLT)発現機構の解析を通して明らかにする。特に本新学術領域では、ヒト遺伝子転写産物とVLTのヘテロトランススプライシングによる、ヒト・ウイルス融合遺伝子(Hu- VLT)の存在意義解明を目指した研究を遂行することを目的とした。 水痘帯状疱疹ウイルスが潜伏感染するヒト三叉神経節サンプルを用い、これまでまったく不明であった水痘帯状疱疹ウイルス潜伏感染遺伝子発現プロファイルを完了させた。新規に発見したVLTが最も多く発現し、さらに溶解感染において、感染直後に発現する前初期遺伝子であるORF63遺伝子の転写も少ない割合の三叉神経節で起こっていることも明らかにした。 この神経節細胞において、ヒト遺伝子転写産物とVLTのヘテロトランススプライシングによる、ヒト・ウイルス融合遺伝子(Hu- VLT)が存在することを次世代シーケンサによるRNA-seqにより明らかにするとともに、5'-RACE法により、VLT上流にヒト遺伝子由来のtranscriptが結合したtranscriptのほぼ全長も明らかにしたが、得られた数は非常に少ないものであった。さらにRNAそのものをシーケンス可能なnanoporeを用いた方法を試したが、検出限界を超えることができず、生の全長を捉えることはできなかった。 このVLT遺伝子機能を解析可能なヒトiPS細胞由来知覚神経細胞を用いた潜伏感染実験系を確立した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)