2018 Fiscal Year Annual Research Report
植物ウイルス:細菌/糸状菌感染における制御因子
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-virology: the raison d'etre of viruses |
Project/Area Number |
17H05818
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
兵頭 究 岡山大学, 資源植物科学研究所, 助教 (80757881)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 植物ウイルス / 植物免疫 / MAPK |
Outline of Annual Research Achievements |
野外環境中における植物は,ウイルス・真菌・細菌を含む,多種類の病原・非病原微生物叢との相互作用によってその生理状態が規定される.本研究は,このような「エコ・スフィアー」におけるレギュレーターとしての,植物ウイルスの役割の解明を目的とする.特に,ある種の植物ウイルス( red clover necrotic mosaic virus: RCNMV )が細菌・糸状菌に対して有効な植物免疫システムへ干渉することに着目し,ウイルス・植物を含む多者間相互作用を分子レベルで明らかにすることを目指す. 植物は,微生物由来の分子パターン (PAMPs) を異物として認識し,免疫反応を活性化する機構を持っており,前年度に得られた研究結果から,RCNMV感染が,宿主植物のPAMPs誘導性免疫を撹乱することが示唆されている. 本年度は,MAPK活性化を指標に,植物免疫に干渉するコアウイルス因子の同定を行った.その結果,ウイルス複製酵素タンパク質p27が植物免疫に影響を与える責任因子であることが明らかとなった.そこで次に,p27によるPAMPs誘導性MAPK活性化への干渉機構に迫るため,宿主因子の同定を試みた.その結果,p27と相互作用し,かつPAMPs誘導性MAPK活性化に関わる宿主足場タンパク質RACK1(receptor for activated C kinase 1)を同定することができた.RACK1ノックダウン植物ではp27存在時に見られる糸状菌由来PAMP誘導性MAPK活性化の変動が見られないことから,RCNMVはp27を介してRACK1に作用し,MAPKカスケードに影響を及ぼすと考えられる.さらに,RACK1の機能解析から,RCNMV増殖におけるRACK1の役割を明らかとした.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Integration of danger peptide signals with herbivore-associated molecular pattern signaling amplifies anti-herbivore defense responses in rice.2018
Author(s)
Shinya T, Yasuda S, Hyodo K, Tani R, Hojo Y, Fujiwara Y, Hiruma K, Ishizaki T, Fujita Y, Saijo Y, Galis I.
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Journal Title
Plant J.
Volume: 94
Pages: 626-637
DOI
Peer Reviewed
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