2018 Fiscal Year Annual Research Report
Systematic data science for virus-eco-sphia
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-virology: the raison d'etre of viruses |
Project/Area Number |
17H05819
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩見 真吾 九州大学, 理学研究院, 准教授 (90518119)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 数理モデル / 定量的データ解析 / インフルエンザ |
Outline of Annual Research Achievements |
病原体の適応度地形は宿主の免疫応答により変化し、宿主の集団免疫は流行する病原体により変化する(ウイルスエコ・スフィアー)。病原体の遺伝子配列には、この様な長年にわたる宿主との攻防の歴史が刻まれている。本研究ではビッグデータに値する情報として蓄積しているインフルエンザの遺伝子配列を利用し、バイオインフォマティクスと数理科学の手法を駆使して遺伝子配列を解析する。そして、ウイルスがカモやブタなど異なる宿主を含む環境(生態系)において果たしてきた役割を“進化の視点”から解明する。ウイルス進化という時空間を超えたマクロな振る舞いを捕捉する新たなデータサイエンスを繰り広げ、複雑なエコ・スフィアーの本質を理解していく。H3N2(HA1, Human, 1968-2013)の遺伝子配列を用いて、バイオインフォマティクス解析により進化ルールを定量的に解析した。まず、HongKong68, England72…というように配列データをクラスタリングした。次に、クラスター毎の遺伝的距離を計算し、古いクラスターから新しいクラスターに遷移する間の進化動態を定量・可視化した。さらに、HA1配列を5つのエピトープ領域と非エピトープ領域に分解した詳細な解析も実施した。タンパク質の構造上で外部に露呈している箇所(エピトープBとA)は、特に強い選択圧がかかっている事が確認できた。今後は、エピトープ領域とそれ以外の部分で正の選択を受けているサイトの関連性を解析し、補償的変異の可能性を探索する。これは、エピトープに変異が入ることで適応度が下がるという事が知られているからである。また、非エピトープ領域はクラスター間のHA1配列進化には寄与していない事も統計的な観点から示していく。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)