2018 Fiscal Year Annual Research Report
The mechanism of adaptation in endogenous-nonretroviral elements
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-virology: the raison d'etre of viruses |
Project/Area Number |
17H05824
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
鈴木 由紀 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (30712492)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | EVE / ボルナウイルス / アフリカ獣上目 / 進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウイルスは宿主となる生物に感染し病気を起こす病原体として認識されることが多いが、稀に感染したウイルスのゲノムが宿主ゲノムに内在化し、生命進化の原動力となる。このように宿主ゲノムに内在化したウイルス由来エレメントはEndogenous viral element (EVE)と呼ばれる。 アフリカ獣上目動物はアフリカ大陸で進化した動物で、ゾウやマナティ、ケープハイラックスなどが含まれる。これらの動物ゲノムには、およそ8000万年以上昔に祖先ゲノムに内在化したボルナウイルス(BV)の核タンパク質由来EVE(EBLN)が存在し、機能性タンパク質として発現していることをこれまでの研究で明らかにしてきた。しかし、その機能や進化的な役割は不明である。そこで本研究はEBLNタンパク質の機能の解明を目指し、ゾウと近縁種のケープハイラックス体内におけるEBLNタンパク質(pcEBLN)の発現を解析した。 pcEBLNは各組織でmRNAとしてユビキタスに発現していた。そこでpcEBLNの mRNAおよびタンパク質の発現量を組織間で比較したところ、発情期のオスの精巣で特に高く発現していることが明らかになった。そこで免疫染色により発情期と発情が終了したオスの精巣組織におけるpcEBLNの発現局在を比較した。その結果、発情期においてpcEBLNは様々な精子形成過程の精細胞の小胞体と核小体に発現が局在していた。一方、発情が終了した精巣では、精原細胞でのみ発現が観察された。 以上の結果より、EBLNはアフリカ獣上目の雄性生殖細胞の維持・分化に関わる機能を果たしている可能性が示唆された。また、BVの核タンパク質は小胞体、核、核小体に局在することが報告されている。従って、pcEBLNは従来のBVの核タンパク質の機能が転用されることによって宿主体内で機能を獲得した可能性が明らかになった。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] MiR-200b attenuates IL-6 production through IKKβ and ZEB1 in human gingival fibroblasts.2018
Author(s)
Matsui S, Zhou L, Nakayama Y, Mezawa M, Kato A, Suzuki N, Tanabe N, Nakayama T, Suzuki Y, Kamio N, Takai H, and Ogata Y. 2018.
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Journal Title
J Appl Microbiol.
Volume: 67
Pages: 965-973
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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