2017 Fiscal Year Annual Research Report
こどもの遊び心にコミットする小動物型俊敏ロボット
Publicly Offered Research
Project Area | Cognitive Interaction Design: A Model-Based Understanding of Communication and its Application to Artifact Design |
Project/Area Number |
17H05853
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
望山 洋 筑波大学, システム情報系, 准教授 (40303333)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ソーシャルロボット / コミュニケーションロボット / ソフトロボティクス / 非言語的コミュニケーション / アニマシー知覚 / 認知的インタラクションデザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,「遊び」の現代的意味の再検討を行いつつ,具体的なロボットシステムを用いて,「遊びとロボット」の価値ある新たな関係性を浮き彫りにした上で,認知的インタラクションデザイン学に基づく新たなロボットデザインの方法論を確立することである.本研究では,ロボットがヒト,特にこどもとのコミュニケーションにおける社会的シグナルとして,「跳躍を伴う素早い動き」が有効である,という仮説を検証する.このために,1年目の平成29年度は,実験検証のための,走行・跳躍ロボットプラットフォームの開発を進めた.このプラットフォームは,1)走行・跳躍が可能な小型自律移動ロボット,2)ロボットと関わるこどもの活動状態を検出するセンサ系,3)学習アルゴリズムを実装できるプログラム環境,から構成される.1)に関して,約0.5m/sの素早い走行と約1.7Hz程度の繰り返し跳躍を制御する性能を有し,走りながら跳躍することも可能な車輪型跳躍ロボットを開発した.2)に関しては,加速度センサ,ジャイロセンサ,マイコンからなる動作検出デバイスをヒトが装着し,ヒトがジャンプすると,ロボットもジャンプするシステムを構築した.リアクションタイム,すなわち,ヒトとロボットのジャンプの時間差が,認知インタラクションにおいて重要であるが,現状で400msであった.リアクションタイムの効果を検証するためには,さらに素早い反応が必要であり,センサ系のさらなる改善を目指す.3)に関しては,1)で開発したロボットをベースにして,安全性も考慮した検証実験用の走行・跳躍ロボットをメーカに製作を委託した.ロボットに搭載されたマイコンとの通信により,外部PCに実装した学習アルゴリズムにしたがってロボットを動作させることが可能である.現在,2台の検証実験用走行・跳躍ロボットが稼働できる状況である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験検証用の走行・跳躍ロボットプラットフォームがほぼ完成しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,以下の3つの項目を実施する.1)開発した跳躍走行ロボットにより,実際の動物の動きをエミュレートし,その動きに対するアニマシー(動物らしさ)の強さを評価する.その上で,ロボットのアニマシー強度と,ロボットと関わるこどもの活動状態との相関を調べることにより,認知インタラクションにおけるロボットのダイナミック動作,特に跳躍動作の効果を検証する.2)開発した跳躍走行ロボットにより,こどもの跳躍動作に応じて跳躍するロボットモーションを実装する.その上で,ロボットのリアクションタイムと,こどもの活動状態との相関を調べることにより,認知インタラクションの成否を左右する時間随伴性=今性(Contingency)の効果を検証する.3)跳躍走行ロボットに学習アルゴリズムを実装できるプラットフォームを開発する.その上で,各種学習アルゴリズムを実装し,こどもの活動状況への影響を比較することにより,ロボットの振舞いを規定するアルゴリズムのベンチマークを行う.さらに,フィールドテストの準備を進める.
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Remarks |
実験検証用の走行・跳躍ロボットの動画
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