2018 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトMRNの動的構造解析が明らかにするDNA二本鎖切断修復の分子メカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | Novel measurement techniques for visualizing 'live' protein molecules at work |
Project/Area Number |
17H05883
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古郡 麻子 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (90546293)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | DNA修復 / 相同組換え / DNA二本鎖切断 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトMre11/Rad50複合体は様々なゲノムDNA安定維持機構において重要な役割を果たしていることが知られている。特に、DNA二本鎖切断修復機構や相同組換えには必須の因子であることが報告されているが、ヒトMre11/Rad50複合体がDNA上でどう働いているか、またその活性はどのように制御されているかといった詳しい分子機構については不明な点が多い。また、このMre11/Rad50複合体は非常に特徴的なタンパク質構造を持つことが知られている。全長50 nmにも及ぶRad50のcoiled-coilからなる長い腕部の先端にMre11が結合したヘテロ二量体が二つ結合し、リング状ないしはロッド状のヘテロテトラマーを形成することが知られているが、なぜこのような特異なタンパク質構造が必要なのか、またそのタンパク質構造がDNA二本鎖切断修復機構においてどのように機能するかについては未だ不明である。これまで高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)を用いて、ヒトMre11/Rad50複合体および真核生物特異的なサブユニットであるNbs1を含むヒトMre11/Rad50/Nbs1複合体の溶液中での構造変化について調べてきた。本年度は更にATPなどのヌクレオチドがタンパク質構造変化に及ぼす影響について解析を行ない、ヌクレオチド存在下でも複合体が極めてダイナミックな構造変化を起こすことを見出した。また、観察されたタンパク質構造変化が種を超えて保存されているかを調べるため、酵母や大腸菌のMre11/Rad50をHS-AFMを用いて観察したところ、ヒトMre11/Rad50で観察されたタンパク質構造の変化がこれらの生物においても極めて良く保存されていることを見出した。現在これらの成果についての学術論文投稿を進めている。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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