2017 Fiscal Year Annual Research Report
筋肉協調運動の脳内身体表現学理と脳波を用いた可視化によるリハビリ支援技術の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Understanding brain plasticity on body representations to promote their adaptive functions |
Project/Area Number |
17H05903
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉村 奈津江 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (00581315)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脳波 / シナジー解析 / 運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、非侵襲的脳活動計測手法を用いて手や足の運動に関する脳内情報処理過程と筋肉の協調活動(筋シナジー)を可視化することを目的としている。この可視化技術を確立することで、短長期的な運動学習による脳内情報処理や筋シナジー体系の変容を直感的に捉えることができ、効果的なリハビリ介入にも応用可能と考えている。今年度は、筋シナジー推定に用いられる手法を脳波の信号源電流信号に適用することで、指のリーチング運動タスクにおいて、指を動かす方向ではなく、指関節運動の種類(屈曲、伸展など)の違いの識別精度を向上させることができることを示した。さらに関節運動の種類を識別する識別器の解析を行うことで、脳のどの領域が運動のどの段階で活動しているのかを見ることができる可能性が示された。この成果は、科学論文誌Scientific Reportsにて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳波の信号源データに対してシナジー解析を適用することで、脳のどのような領域が共に活動して運動制御に関連しているかを、脳波を用いて見ることができる可能性が示せたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、脳波の信号源電流シナジーと筋シナジーとの関係を明らかにしていき、運動の計画から実行にかかるまでの脳内の情報処理の流れの可視化を目指す。
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