2017 Fiscal Year Annual Research Report
周産期ストレスに起因する思春期精神疾患発症メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Science of personalized value development through adolescence: integration of brain, real-world, and life-course approaches |
Project/Area Number |
17H05919
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高鶴 裕介 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30446265)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 周産期ストレス / 母仔乖離マウス / オペラント学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
周産期のストレスが脳の正常な発達を妨げ、うつ病を代表とする精神疾患の罹患率を上げることが知られている。このような変化は動物実験においても再現されているが、その背景にあるメカニズムは未解明である。 研究代表者らはこれまで、母仔乖離マウス(Maternal deprivationマウス; MDマウス)を用いた研究を通じて、周産期ストレスがグルタミン酸恒常性の破綻やシナプスの不安定化を引き起すことを示してきた(Takatsuru et al., 2009, Toya et al., 2014ほか)。その後の研究で、初老期のMDマウスでは認知力が著名に低下していることも発見した。この研究では若年期の認知能力は正常であったが、これまでの知見から、MDマウスは特に性成熟前期(6-8週齢)にシナプスの脆弱性が顕著であることを報告しており(Takatsuru et al., 2009)、認知機能に関してはさらなる研究の継続が必要であると考えている。そこで本計画では、性成熟前期のMDマウスを様々な環境で飼育し、それに伴う認知機能の変化を研究することで、周産期ストレスが思春期の脳機能およびストレス脆弱性の形成に寄与するメカイズムを解明することを計画した。 本研究の結果、周産期ストレスを負荷した後のマウスを個別に飼育した場合と、集団で飼育した場合とで、その後の学習行動試験(タッチパネルオペラント装置を用いた視覚弁別課題)の結果に差が見られる可能性が示唆された。この原因について精査することを計画したが、研究代表者の異動・科研費申請資格喪失に伴い、研究終了となった。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
報告書作成時点で2報の論文がrevise投稿後の査読待ち、1報がrevise実験中である
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