2018 Fiscal Year Annual Research Report
Navigation study of flying seabirds during long distance migration
Publicly Offered Research
Project Area | Systems Science of Bio-navigation |
Project/Area Number |
17H05983
|
Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
高橋 晃周 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (40413918)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ナビゲーション / 海洋生態 / 動物行動 / 海鳥 / バイオロギング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、動物装着型GPS記録計による高精度での動物行動トラッキング技術を活用し、地球上で最も長距離を渡る鳥の一種であるハシボソミズナギドリのナビゲーション行動を、1) 海上での餌の発見と獲得にかかわる近距離のナビゲーションプロセス、2) 繁殖地への帰巣という長距離のナビゲーションプロセス、の2つの側面について明らかにすることを目的としている。本年度は、まず昨年度得られた動物装着型ビデオ・GPS移動軌跡のデータ解析を行った。ビデオデータの解析結果から、ミズナギドリが潜水して採餌を行う際には、他の個体が海面に集合している場合が多く、同種他個体の存在を手がかりに餌を探索していることが示唆された。また移動軌跡データの解析結果から、ミズナギドリが南極海上を西から東へ吹く偏西風を利用し、時には時速100kmを超える高速で移動していることがわかった。偏西風の風速は場所によって大きく変動するが、帰巣中のミズナギドリは繁殖地へ向けた移動方位をほぼ一定に維持しており、高い長距離ナビゲーションの能力を持つことが示された。次に、2月にタスマニアのウェッジ島で野外調査を行い、繁殖中の親鳥へのソーラーパネル搭載型GPS記録計および加速度・ビデオ記録計の装着・回収を実施した。その結果、ミズナギドリが繁殖地から南極海へ合計1万キロほどの距離を往復する間のGPS移動軌跡を、昨年度を大幅に上回る12個体から得ることができた。また3個体分の加速度・ビデオ記録計のデータも取得した。 さらに、本新学術領域計画班神経科学班木村幸太郎教授との共同研究として、線虫の行動分類に用いられた移動軌跡解析手法(STEFTR)をアデリーペンギンから得られたGPS移動軌跡に適用した。STEFTRの結果と、潜水深度データなどからの行動分類結果はよく一致しており、STEFTRが動物の分類群を越えて有効な手法であることを示す成果となった。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)