2017 Fiscal Year Annual Research Report
呼吸法の動物モデル確立とその意志動力学への応用
Publicly Offered Research
Project Area | Creation and Promotion of the Will-Dynamics |
Project/Area Number |
17H06051
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高雄 啓三 富山大学, 研究推進機構 研究推進総合支援センター, 教授 (80420397)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 環境生理学 / 実験系心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ヨーガや武道など伝統的訓練法の核をなす呼吸法をマウスが実行できるシステムを作製し、呼吸法が意志力に与える影響を解析し、意志力の調節モデルを確立することを目的としている。自律的に調節される呼吸をマウスで調節することはこれまで困難であったが本研究計画はそれを克服するアイディアを含んでいる。この呼吸法マウスモデルはこれまでにない全く新しい動物モデルであり実現に成功すればこれまで神秘とされていた東洋の伝統的精神訓練法の神経メカニズムを明らかにする端緒となる。 本研究では動物の呼吸数をモニタし、呼吸の速度に応じた環境刺激を動物にフィードバックループで与えることで人為的に設定した呼吸速度に訓練するシステムを開発する。本年度はまず、マウスの呼吸を計測するシステムの開発を行った。マウスが比較的自由に動き回れる大きさのチャンバーに被験体となるマウスを入れ、圧力変化をセンサーで捉えることでマウスの呼吸速度を測定できるようにした。次に、このシステムを用いて野生型マウスについて馴化による呼吸速度の変化を検討した。計測を繰り返すことで環境に馴化し、呼吸を安定して計測することができた。現在、精神疾患モデルマウスとそのコントロールマウスとの間で呼吸の特性にどのような違いがあるかについても検討を行っている。今後はこのシステムにフィードバック回路を付加し、呼吸についてマウスがオペラント学習ができるようなシステムを構築する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では、平成29年度から30年度にかけて、①マウスの呼吸速度を非拘束で計測するシステムの開発と②フィードバック回路によるオペラント学習が行えるように改良を行う予定であった。このうち①についてはほぼ完了しており、①で開発したシステムを用いて馴化による呼吸への影響や精神疾患モデルマウスの呼吸様式を評価について予備的なデータも得ている。したがって本研究課題はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度までにマウスの呼吸を計測するシステムの開発を行い、このシステムを用いて野生型マウスについて馴化による呼吸速度の変化を検討した。来年度は、精神疾患モデルマウスとそのコントロールマウスとの間で呼吸の特性にどのような違いがあるかについて検討を続ける。また、このシステムにフィードバック回路を付加し、呼吸についてマウスがオペラント学習ができるようなシステムを構築する。
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[Presentation] CDKL5 controls postsynaptic localization of GluN2B-containing NMDA receptors in the hippocampus, and regulates seizure susceptibility, as well as emotional behaviors and memory2017
Author(s)
Tanaka T, Okuda K, Kobayashi S, Fukaya M, Takao K, Watanabe A, Murakami T, Hagiwara M, Komano- Inoue S, Manabe H, Yamaguchi M, Sakagami H, Miyakawa T, Mizuguchi M, Manabe T
Organizer
47th Annual meeting of Society for Neuroscience
Int'l Joint Research
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[Presentation] West 症候群・Rett 症候群の原因遺伝子CDKL5の相互作用蛋白探索とloss-of -function 解析による統合的機能解明2017
Author(s)
田中輝幸, 奥田耕助, 小林静香, 村上拓冬, 深谷昌弘, 高雄啓三, 渡邊 紀, 萩原 舞, 阪上洋行, 水口 雅, 宮川 剛, 真鍋俊也
Organizer
第40回日本神経科学大会
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[Presentation] オーファン代謝型受容体 Prrt 3の大脳特異的ノックアウトマウスの行動解析、およびそのリガンド同定に向けた小分子ライブラリーのスクリーニング2017
Author(s)
陳 以珊, 山本友美, 周 麗, 夏目里恵, 今野幸太郎, 上杉志成, 渡辺雅彦, 高雄啓三, 宮川 剛, 崎村健司, 久保義弘
Organizer
第40回日本神経科学大会
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