2018 Fiscal Year Annual Research Report
負に立ち向かうウィルパワーをつかさどる神経基盤の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Creation and Promotion of the Will-Dynamics |
Project/Area Number |
17H06062
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田中 謙二 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (30329700)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | オペラント行動 / 負の強化子 / 腹側線条体 / ファイバーフォトメトリー |
Outline of Annual Research Achievements |
ウィルパワーは、負の事象を回避する/すでに起きてしまった負の事象から脱出するという目的を果たすときにも駆動される。本課題では、これまであまり知られてこなかった「嫌なことから逃げるときに駆動されるウィルパワー」の神経基盤を明らかにすることを目的とした。 まず、負に立ち向かうウィルパワーをマウスで定量する評価系 (active avoidance test)の構築に取り組んだ。嫌なこと(電気ショック)を回避するために、どれだけコストを払うのか、オペラント条件付けを利用した行動評価系である。トライアル開始から60秒間ブザーが鳴る。その間に、要求されたレバー回数(5回)を押しきるとブザーが止み、電気ショックを回避できる。5回押すことができなければ、10秒間の電気ショックを受ける。電気ショックが開始されたとしても5回のレバーを押しを達成できれば電気ショックが止まり、ブザー音も止まる。このようにして、電気ショックを回避するためのオペラント行動、電気ショックから脱出するためのオペラント行動を観察する実験系を確立した。 次に、active avoidance testとファイバーフォトメトリー法を組み合わせて、腹側線条体D2-MSNの神経活動変化を記録した。ショックを回避した直後にD2-MSNの活動が低下することが明らかになった。これは負の強化子の獲得直後にD2-MSNの活動が低下すると解釈できる。一方で、通常の餌とレバーを関連づけたオペラント行動においては、餌の獲得、つまり正の強化子の獲得直後にD2-MSNの活動が増加する。いずれも行動を増やす強化子として位置づけられるものの、強化子獲得時の腹側線条体の活動が全く異なることを明らかにした。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
-
-
-
[Journal Article] Heparan Sulfate Organizes Neuronal Synapses through Neurexin Partnerships2018
Author(s)
Zhang Peng、Lu Hong、Peixoto Rui T.、Pines Mary K.、Ge Yuan、Oku Shinichiro、Siddiqui Tabrez J.、Xie Yicheng、Wu Wenlan、Archer-Hartmann Stephanie、Yoshida Keitaro、Tanaka Kenji F.、Aricescu A. Radu、Azadi Parastoo、Gordon Michael D.、Sabatini Bernardo L.、Wong Rachel O.L.、Craig Ann Marie
-
Journal Title
Cell
Volume: 174
Pages: 1450~1464.e23
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-