2018 Fiscal Year Annual Research Report
電子受容性π共役骨格を持つ遷移金属錯体触媒を用いた電子移動型変換反応の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Precise Formation of a Catalyst Having a Specified Field for Use in Extremely Difficult Substrate Conversion Reactions |
Project/Area Number |
18H04249
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三宅 由寛 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (00347270)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ジアザポルフィリン / アルカン / 酸化反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までにジアザポルフィリン鉄錯体の合成を行い、アルカンの触媒的酸化反応を検討した。エチルベンゼン誘導体だけでなく、アダマンタンやシクロオクタンの 酸化反応も速やかに進行することを見出し、類似の骨格を持つポルフィリン鉄錯体と比較し、より高い触媒活性を持つことを明らかにした。 これはジアザポルフィリンの高い電子受容性のため鉄上の電子密度の低下に由来し、オキソ種の反応性の向上が理由であると考えている。今年度は反応機構解析を主に行った。酸化剤との量論反応を行い、系中でオキソ錯体に由来する化学種が生成することを紫外可視吸収スペクトルで確認できた。さらにそこに基質を加えると、吸収は減衰し元の錯体が再生することがわかった。このことはオキソ錯体が反応の鍵中間体であることを示している。その減衰速度から速度定数を求めることができた。その結果、基質に重水素を導入した場合、顕著な同位体効果が観測できた。このことから、基質からの水素引き抜き段階が反応の律速段階であることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
オキソ錯体の検出に成功し、律速段階も明らかにしたことで反応機構を解明することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終目標である水からのオキソ錯体の生成とそれを用いたアルカンの酸化反応に挑む。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Diazachlorin and Diazabacteriochlorin for One- and Two-Photon Photodynamic Therapy2018
Author(s)
Jean-Fracois Longevial, Ayaka Yamaji, Dina Aggad, Gakhyun Kim, Wen Xi Chia, Tsubasa Nishimura, Yoshihiro Miyake, Sebastien Clement, Juwon Oh, Morgane Daurat, Christophe Nguyen, Dongho Kim, Magali Gary-Bobo, Sebastien Richeter, and Hiroshi Shinokubo
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Journal Title
Chem. Commun.
Volume: 54
Pages: 13829~13832
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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