2018 Fiscal Year Annual Research Report
熱圏直接観測による中規模大気重力波と電離圏プラズマバブルの発生関係の検証
Publicly Offered Research
Project Area | Solar-Terrestrial Environment Prediction as Science and Social Infrastructure |
Project/Area Number |
18H04446
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
Liu Huixin 九州大学, 理学研究院, 准教授 (70589639)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | プラズマバブル / 大気重力波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、GOCE衛星による電離圏F層下部の大気重力波、密度、風速の直接観測と、電離圏赤道プラズマバブルの衛星・地上観測と、高精細EPBモデルを併用して、大気重力波のプラズマバブル励起源としての役割を詳細に解明するを目的としている。今年度はデータ解析を行い、研究打ち合わせと研究発表を中心にプロジェクトをすすめた。研究業績は以下ようにまとめた。
1 データ解析について。プラズマバブル(EPB)内を通過するGPS信号に強いシンチレーションが生じるため、シンチレーションを観測することによりプラズマバブルの発生をモニターすることができる。ゆえにシンチレーションのS4指数はEPBの良い指標である。本研究はCOSMIC衛星群観測から得られたS4指数を用いて、GOCE衛星ミッションの2009-2013年の期間中、全球におけるEPBの発生頻度と季節変化を調べた。これらの結果は、先行研究に一致した。また、これらの特徴とGOCE衛星からの熱圏背景風速と大気重力波との関連性を統計解析したところ、鮮明な関連性を見つけなかった。よって、熱圏背景風速と大気重力波は大き時には、プラズマバブルの発生率必ずしも高くないことを示している。また、プラズマバブルとプラズマブロブの同時観測の事例を解析し、プラズマブロブの発生機構を調べた。
2 研究発表について。 上記に関係した結果はAOGS, AGU Chapman conference, PSTEP meeting などで発表した。具体的には、学会発表の部分に参照。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以上の通り解析が進んでいることから、プロジェクトの進展は順調と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はモデルシミュレーションを行い、大気重力波の役割を詳しく調べる
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