2019 Fiscal Year Annual Research Report
炭酸カルシウムコンクリーションから探る地球・火星の古環境
Publicly Offered Research
Project Area | Aqua planetology |
Project/Area Number |
18H04459
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
城野 信一 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (20332702)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 炭酸カルシウム / 空間分布 / 沈殿 / 溶解 |
Outline of Annual Research Achievements |
1:前年度に行なった炭酸カルシウムの沈殿実験の結果,沈殿物の空間分布はランダムに近いことが明らかとなった.しかし一方で,実際に発見されている鉄コンクリーションの空間分布はランダムな分布からずれていると報告がされている.核形成プロセスは確率過程であるので,はじめに形成される沈殿物の空間分布はランダムになることが期待される.このまま沈殿物が成長してゆけば,最終的な空間分布もランダムになる.しかし,沈殿物が成長してゆく過程で隣の沈殿物と合体すれば,沈殿物の大きさに変化が生じることになる.大きな沈殿物と小さな沈殿物がある状態で地下水の状態が変化し,逆に溶解が進行したとすると,小さな沈殿物は消滅して大きな沈殿物が残ることになる.このプロセスにより,当初は空間的にランダムな分布をしていても.その後の成長と溶解プロセスにより空間分布が変化する可能性がある.そこで数値シミュレーションによりこの変化が実際に起こりうるかどうか検討した.はじめに小さな沈殿物を空間的にランダムに配置する.それぞれの沈殿物は一定速度で成長する.成長が進むと沈殿物が合体することもおこる.このようにしてある程度成長させた後,逆に一定速度で沈殿物を溶解させる.小さな沈殿物は消滅し,大きな沈殿物は生き残る.溶解終了後の沈殿物の空間分布を計測したところ,ランダムな分布からは明らかにずれていることが明らかとなった.
2:炭酸カルシウムコンクリーションと,鉄イオンを含んだ酸性の地下水が反応して鉄コンクリーションが形成される過程を数値シミュレーションした.その結果,鉄コンクリーションの形成時間は数千年,地下水のpHは4.5-6, 鉄イオン濃度は0.001mmol/L以上と制約することができた.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)