2018 Fiscal Year Annual Research Report
細胞夾雑系における脱凝集因子Hsp104の特性解析と神経変性疾患治療への応用
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical Approaches for Miscellaneous / Crowding Live Systems |
Project/Area Number |
18H04541
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
篠原 恭介 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任准教授 (20527387)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 分子シャペロン / 脱凝集 / 分子夾雑 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はHsp104の構造変化に焦点を当て解析を行った。分子夾雑条件下(モデル基質カゼインの存在下)で高速原子間力顕微鏡(AFM)観察を行ったところ、コントロールに比べてHsp104の構造変化頻度の上昇が見られた。前年度までに他の構造解析法により見出していたスプリット型リングの出現頻度も上昇した事から、このコンフォメーションは基質に反応するサイクルの中の1状態である事が示唆された。また、Hsp104のアミロイド線維に対する反応の可視化にも挑戦した。アミロイド線維の脱会合に際してHsp104は様々な反応様式を示す事が観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試験管内のHsp104の観察が当初の研究計画よりも大幅に進んだ。一方で培養細胞におけるHsp104の脱凝集活性の検証についてヒト培養細胞に目的蛋白質を発現させるプラスミド構築が遅れ、2020年度に入ってようやくデータが取得でき始めている。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト培養細胞の実験系が動きだしたので(2020年6月現在)、集中的に実験を進める。また、精製蛋白質を用いた試験管の系ではHsp104の構造観察の再現性の確認を進める。同時に初年度に得られた生化学実験(基質との共沈実験・蛍光観察)の再現性も確認する。外部発表に向けて結論を強くしていく。
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