2018 Fiscal Year Annual Research Report
A Wide-Field Search for Optical Counterparts of Gravitational Wave Sources with Tomo-e Gozen
Publicly Offered Research
Project Area | Gravitational wave physics and astronomy: Genesis |
Project/Area Number |
18H04575
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
諸隈 智貴 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (10594674)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 重力波 / 可視光 / 広視野サーベイ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,数年以内に訪れる重力波電磁波対応天体および中性子星合体に対する統計的研究に備えて,木曽シュミット望遠鏡の新広視野カメラTomo-e Gozenを用いた重力波可視光対応天体探査を行うための開発,およびカメラ完成後の広視野探査観測を推進するものである. H30年度前半は,全84枚のセンサをシュミット焦点面に沿って配置し,良い星像を得るための高精度センサ配置機構HAPの設計・製作をはじめとする装置開発を進め,Tomo-e Gozenカメラの全体3/4(84センサ中63センサを搭載)が完成し,残りの21センサ(1/4)も完成間近である.また,中性子星連星合体からの可視光の増減光を捉えるための重力波用突発天体データ解析パイプラインの開発及び重力波アラートに対応した自動観測システムの開発も並行して進め,H30年12月及びH31年3月に行われたLIGO/Virgo重力波エンジニアリング観測ランER13, ER14における重力波アラートに備えた.このエンジニアリング観測ラン期間中は,重力波アラートは発信されなかった.その間,我々は重力波望遠鏡グループの出す擬似アラートに対して追観測を模擬的に行い,Tomo-e Gozenの超広視野性能を生かした観測・データ解析システムが設計通りに動くことを確認した.これにより,木曽シュミット望遠鏡Tomo-e Gozenで数100平方度から1000平方度を超える広い領域にわたって重力波追観測を行うシステムが完成した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
重力波望遠鏡観測ランはH30年度には始まらず(H31年4月に開始された),エンジニアリング観測ランでもアラートが発信されなかったため,実際のTomo-e Gozenでの追観測は発生しなかったが,観測の準備及び試験は完了した.
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Strategy for Future Research Activity |
H31年4月より始まった重力波観測ランO3において,完成したTomo-e Gozenと木曽シュミット望遠鏡を用いて広視野追観測を行う.特に,中性子星合体に対して,特にアラート直後における系統的な広視野探査観測を行い,候補天体同定を目指す.
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