2019 Fiscal Year Annual Research Report
新しい重力波の時間周波数解析法で探る超新星爆発メカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | Gravitational wave physics and astronomy: Genesis |
Project/Area Number |
18H04577
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河原 創 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (90649758)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 時間周波数解析 / 重力波 / 超新星爆発 / 自己重力レンズ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、超新星爆発の際に発生する重力波の時間周波数解析法を構築した。特にシミュレーションから得られる重力波波形に対し、Quadratic Time-Frequency Analysis (QTFA)、特にS-methodを適用した。QTFAはスペクトログラムよりも分解能が高いのが特徴である。その結果、従来見逃されていたモードと、従来は一つの準定常モードだと思われていたものが基音と倍音で構成されていることが分かった。さらにS-methodの偏光バージョンに拡張したものを提案し、適用することで、これらのモードの偏光状態も知ることができた。その結果、このような重力波を生成するメカニズムは従来、言われていたPMSの変形ではなく、コア振動であることが原因であることが分かった。このように超新星爆発の場合、たとえシミュレーションであっても、その重力波発生メカニズムを調べることは容易ではなく、今回、開発した手法が有効であることを示すことができた。また、重力波発生源としていまやメジャーとなったブラックホールバイナリのような系がどのような進化で形成されるのかはよくわかっていない。そこでケプラー衛星のデータ中からコンパクト星が引き起こす重力レンズ増光を検出する手法を開発し、実際に白色矮星による増光現象を詳しく解明した。これは今後、TESSデータ内にブラックホールのレンズ増光を発見するための前段階として有用である。これらの結果も、Masuda, Kawahara+2019としてAJとして出版された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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