2019 Fiscal Year Annual Research Report
植物の高温・低温ストレス適応におけるRNA顆粒を介した転写後制御機構の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative understanding of biological phenomena with temperature as a key theme |
Project/Area Number |
18H04705
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
関 原明 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (80281624)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 植物の環境ストレス適応 / 高温ストレス / 低温ストレス / ストレス顆粒 / RNA制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
シロイヌナズナを用いて高温・低温などの温度ストレス適応におけるプロセッシングボディ(PB)やストレス顆粒(SG)などのRNA顆粒によるmRNAの分解や一時保存制御機構の解析を行い、以下の研究実績が得られた。PBの構成因子であるXRN4の欠損変異体は高温・低温ストレス耐性を示す。その原因遺伝子を特定するために、遺伝子発現解析・分解速度解析を用いて、温度ストレス応答時におけるXRN4のターゲットを検索した。その結果、XRN4は高温ストレス時にはHeat shock factor A2 (HSFA2)、低温ストレス時にはMyeloblastosis transcription factor (MYB TF)をターゲットとしていることが明らかとなり、分解制御を通してmRNAの発現量を調節し、温度ストレスに適応していることが示唆された。一方、SGの因子であるUBP1bは過剰発現させることで高温耐性を示す。遺伝子発現解析・分解速度解析から、原因遺伝子の候補を複数見出した。これらの遺伝子がUBP1bの直接のターゲットであるかRNA免疫沈降(RIP)により確認した。RIP法は、国際共同研究によりJulia Bailey-Serres教授(カリフォルニア大、Riverside校)らから習得し、新しく確立した。その結果、UBP1bに直接結合するターゲットは、DNAJ heat shock protein(DNAJ HSP)、Stress-associated protein (SAP)であることが明らかとなり、これらのmRNAの一時保存制御を介して翻訳のタイミングを調節し、高温ストレスに適応していることが示唆された。以上より、植物の温度ストレス応答・適応には、RNA顆粒によるmRNAの転写後調節・翻訳制御が重要であることが示された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Transcriptome analysis of the hierarchical response of HDAC proteins that respond in an antagonistic manner to salinity stress.2019
Author(s)
Ueda, M., Matsui, A., Watanabe, S., Kobayashi, M., Saito, K., Tanaka, M., Ishida, J., Kusano, M., Seo, M. and Seki, M.
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Journal Title
Front. Plant Sci.
Volume: 10
Pages: 1323
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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