2018 Fiscal Year Annual Research Report
細胞の「硬さ」を非接触計測するブリルアン散乱イメージング
Publicly Offered Research
Project Area | Resonance Biology for Innovative Bioimaging |
Project/Area Number |
18H04749
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
市村 垂生 大阪大学, 先導的学際研究機構, 特任准教授(常勤) (50600748)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | メカノバイオロジー / 生物物理 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、蛍光とブリルアン散乱の同時イメージング法の開発に取り組んだ。本研究項目は、当初計画で2年目に予定した研究項目であるが、研究機関の異動の都合で、当初の1年目に予定していた新規光学系構築を後回しにして、先に蛍光イメージングの研究を実施した。まず、使用する蛍光の波長域について検討した。ブリルアン散乱の励起光として532nmの高強度のレーザを用いているため、532nmにわずかでも吸収を持つ分子では、光褪色やフォトダメージが生じる。532nmよりも長波長側に吸収を持つ場合は、短波長側に吸収スペクトルが伸びているため吸収してしまう。このため、蛍光の波長は532nmよりも短いことが望ましいと判断した。これを踏まえて、蛍光タンパクとしてCFPとGFPを選択し、特定の分子を標識した細胞に対してブリルアン散乱と蛍光のイメージングを実施したところ、ブリルアン散乱励起によってもフォトダメージが小さいことが確認された。実際に、数種類の細胞について蛍光とブリルアン散乱の同時イメージングを実現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究機関の異動に際して、実験装置系の再構築に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初1年目に予定していた、高速イメージング法の開発を2年目に実施する。研究機関異動に伴い余儀なくされた顕微鏡系の再構築を、引き続き実施する。これと並行して高速イメージングのための並列分光法の要素技術を開発し、年度後半に顕微鏡系に実装することを予定している。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Kinesin-binding-triggered conformation switching of microtubules contributes to polarized transport2018
Author(s)
Tomohiro Shima, Manatsu Morikawa, Junichi Kaneshiro, Taketoshi Kambara, Shinji Kamimura, Toshiki Yagi, Hiroyuki Iwamoto, Sotaro Uemura, Hideki Shigematsu, Mikako Shirouzu, Taro Ichimura, Tomonobu M. Watanabe, Ryo Nitta, Yasushi Okada, Nobutaka Hirokawa
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Journal Title
Journal of Cell Biology
Volume: 217
Pages: 4164
DOI
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