2019 Fiscal Year Annual Research Report
Sex spectrum of hormonal regulation on sex-dependent traits
Publicly Offered Research
Project Area | Spectrum of the Sex: a continuity of phenotypes between female and male |
Project/Area Number |
18H04881
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神田 真司 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (50634284)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 性差 / 光受容 / 脳下垂体 / 体色 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの研究で、脳下垂体におけるpomc 細胞群に雌雄差が見られることが分かっていた。本年度は、PCRとin situ hybridizationをあわせた解析により、その pomc 細胞群の中でも特に黒色素胞刺激ホルモン(αMSH) を分泌する内分泌細胞に明瞭な雌雄差が見られることが分かってきた。この性差が何を意味するのかということを解明するために、野生メダカを用いて色素胞を詳細に観察したところオスの方がメスよりも色素胞が多いことに気づいた(過去の研究にも存在)。さらにこの αMSH 産生細胞が光によってカルシウム濃度を上昇させること、すなわち下垂体団体で光を感じホルモン放出を起こさせることを示していた。しかし、これが生理的な作用かどうかはわからなかったため、頭蓋・脳の透過度をさまざまな波長の光によって解析した。そうしたところ、野生のメダカ(体色が黒い)においても数%程度の光が脳下垂体まで届いていることがわかった。したがって、脳下垂体が光を感じる現象が実際に生物学的に意義があることを示しつつある。本研究では、このように光を感じて αMSHを放出する細胞について、性スペクトラムの観点から存在する雌雄差の原因を解明する実験を開始している。まず、雌雄の繁殖状態非繁殖状態のメダカを用いてこの pomc の発現を比較したところ、繁殖期のオスでのみ、その他の3群と比べて発現が高いことが分かった。そこで、メスのメダカにアンドロジェンを外部から投与する実験を行ったところ、 pomc の mRNA 発現が上昇することを示した。 すなわちこの pomc における雌雄差というのは性決定遺伝子など、生まれつきのものに由来するのではなくオスの作るアンドロジェンに由来するものであることが強く示唆された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)