2019 Fiscal Year Annual Research Report
ノンコーディングRNAから翻訳される癌関連ポリペプチドの網羅的同定
Publicly Offered Research
Project Area | Conquering cancer through neo-dimensional systems understanding |
Project/Area Number |
18H04902
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 有樹修 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (60741519)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Long non-coding RNA / ポリペプチド / p16 / Arf |
Outline of Annual Research Achievements |
PhyloCSFを用いて新規ポリペプチドを同定していく過程において、p16/Arfと特徴が類似したポリペプチドを同定した。p16とArfは同一の遺伝子座から翻訳される。この遺伝子座は1st exonが異なる2つのmRNAアイソフォームを転写しており、それぞれp16とArfが翻訳される。興味深いことに、これら同じ遺伝子座から翻訳されるタンパク質は、どちらも癌抑制タンパク質である。p16はサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性を抑制することにより細胞増殖を抑え、ArfはMDM2の機能を阻害することによりp53を安定化させる。 われわれが新規に同定したポリペプチドも、p16/arfと同様に1st exonが異なる2つのアイソフォームを持ち、それぞれのアイソフォームから独立した2つのポリペプチドが翻訳されている可能性が示唆された。そこで、それぞれのORFのC末端にFLAG配列をノックインしたマウスを作製して、翻訳の有無を検討したところ、2種類の独立したポリペプチドが間違いなく翻訳されていることを確認した。また、免疫沈降と質量分析解析によって結合タンパク質を探索したところ、どちらのポリペプチドもVoltage-Dependent Anion Channel (VDAC)と非常に強い親和性で結合していることがわかった。VDACには3種類のアイソフォーム (VDAC1~3)が存在するが、VDAC3のノックアウト(KO)マウスは雄性不妊になることが知られている。そこで、これらポリペプチドを両方欠損するダブルノックアウトマウスを作製したところ、雄マウスは顕著な不妊をきたすことが判明した。 そこで現在、このポリペプチドもp16/Arfと同様に発癌に寄与するかなどの検討を行っている。必要に応じて発癌を誘導するような刺激なども用いて検討を行っていく。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Intragenic antagonistic roles of protein and circRNA in tumorigenesis2019
Author(s)
Guarnerio J, Zhang Y, Cheloni G, Panella R, Mae Katon J, Simpson M, Matsumoto A, Papa A, Loretelli C, Petri A, Kauppinen S, Garbutt C, Nielsen GP, Deshpande V, Castillo-Martin M, Cordon-Cardo C, Dimitrios S, Clohessy JG, Batish M, Pandolfi PP.
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Journal Title
Cell Research
Volume: 29
Pages: 628~640
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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