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2018 Fiscal Year Annual Research Report

トランスオミクス解析によるがん悪性進展機構の解明

Publicly Offered Research

Project AreaConquering cancer through neo-dimensional systems understanding
Project/Area Number 18H04903
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

押川 清孝  九州大学, 生体防御医学研究所, 学術研究員 (50380051)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
Keywordsがん代謝 / プロテオミクス
Outline of Annual Research Achievements

正常細胞をhTERT/SV40-T抗原/c-Mycでトランスフォームさせると、通常の2次元培養での増殖能は著しく増加するが、足場非依存増殖能(コロニー形成能)は決して高くない。また、ヌードマウスでの造腫瘍能もほとんど有さないことがわかっている。
申請者らは、この細胞を前がん状態細胞と仮定し、足場非依存培養を行うことで生き残った(コロニー形成した)細胞(Anchorage-independent growth: AIG細胞)は特殊な代謝状態へと遷移していることを見出している。
本研究課題の一年目では、このAIG細胞をさらに足場非依存的培養を繰り返すことで段階的に悪性進展した細胞集団を多数単離し、これらのプロテオミクスおよびメタボローム解析を行っている。プロテオミクスに関してはiMPAQTシステム『ゲノムワイドな組み替えタンパク質を用いてLC-MS解析における高感度ペプチドの選定とその座標情報(LC上の保持時間、質量、および部分質量)の事前取得を行うことで、大規模なターゲットプロテオミクス(MRM: multiple reaction monitoringなど)を実施する定量プロテオミクス・プラットフォーム』を用いて悪性化プロセスに関与すると思われるカテゴリー(代謝酵素、シグナル伝達因子、クロマチン制御因子等)を中心に、測定対象タンパク質の選定とメソッド最適化および定量解析を実施している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

解析対象となる悪性進展モデル細胞はすでに樹立済みであり、悪性化プロセスに関与すると思われるカテゴリー(代謝酵素、シグナル伝達因子、クロマチン制御因子等)を中心に、測定対象タンパク質の選定とメソッド最適化および定量解析を実施している。加えてiMPAQT解析に必要となる内部標準タンパク質を、これまでの合成ペプチドの系からバーコードタグを導入した安定同位体標識組換えタンパク質への改良を行っている。この新システムに移行できれば、これまでよりもタンパク質の定量化の効率が大幅に改善できる。

Strategy for Future Research Activity

すでに作製した悪性進展モデルを対象に、改良したiMPAQTシステムによるタンパク質の情報やメタボロームの情報を階層横断的に取得する。また、プロテオーム階層に関しては発現量解析に加えて、各種翻訳後修飾の定量解析も行う予定である。
具体的には、シグナル伝達において重要なリン酸化やヒストンコードに重要なアセチル化やメチル化を定量するためのターゲットプロテオミクスによる定量を実施する。これらを統合することで多様に変遷するがん悪性化の代謝ネットワークを明らかにする。

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Published: 2019-12-27  

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