2018 Fiscal Year Annual Research Report
高速プロジェクションを用いた質感と形状を再現するハイパーリアルディスプレイ
Publicly Offered Research
Project Area | Understanding human recognition of material properties for innovation in SHITSUKAN science and technology |
Project/Area Number |
18H05003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡辺 義浩 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80456160)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ヒューマンインタフェース・インタラクション / プロジェクタ / ディスプレイ / センシングデバイス・システム / コンピュータグラフィクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、形状と質感を自在に変えられるリアリスティックディスプレイの実現を目指す。戦略として、残像効果を利用するボリューメトリックディスプレイを軸に、ダイナミックプロジェクションマッピングと実物体時空間統合型質感ディスプレイの2つを導入するアプローチに挑戦する。この構想の下、基本システムの開発、並びに機能拡張の2つに着手する。 本年度は、基本システムの開発に取り組んだ。まず、複数の実素材をスクリーン上に簡単に配置可能な構成を前提として、システムの設計を進めた。設計の結果、螺旋形状の回転するスクリーンと高速なプロジェクタの構成が有効であることを確認した。次に、同設計に基づき、システムの構築に取り組んだ。システムを組むとともに、基本機能としてプロジェクタの投影と回転機構の同期機能を搭載した。 このシステムの下、回転するスクリーンと同期してパターンを投影することで、残像効果により3次元像を提示できることを確認した。具体的には、3次元像として、平面の映像を異なる奥行きに提示することができた。また、奥行きを提示できる視野角が広いことも確認できた。次に、スクリーン上に提示したい実素材を組み込んだ場合の基礎実験も行った。この実験の結果、3次元提示における質感再現の品質が上がることを確認した。 なお、今回はプロジェクタから投影するパターンの階調が2値、提示する形状が平面に限定されていた。次年度に向けて、この限定を回避するための機能拡張案を検討した
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度に計画していた基本システムの開発をおおむね完了しており、成果を順調に収めている。次年度に向けた着手案の検討も進んでおり、おおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に構築した基本システムに対して、質感再現のリアリティをさらに上げるための拡張に着手する。具体的には、実素材の特性と投影映像の融合を図る方法、複数の高速プロジェクタを利用した品質向上、形状分解能の向上、インタラクティブ化などを検討する。
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