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2018 Fiscal Year Annual Research Report

電気刺激と静電刺激を併用した高解像度MEMS触覚ディスプレイの開発

Publicly Offered Research

Project AreaUnderstanding human recognition of material properties for innovation in SHITSUKAN science and technology
Project/Area Number 18H05010
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

石塚 裕己  香川大学, 創造工学部, 助教 (40784418)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
Keywords触覚ディスプレイ / 電気刺激 / 静電刺激 / 有限要素法解析 / 神経モデル
Outline of Annual Research Achievements

今年度は,電気刺激と静電刺激を併用した触覚ディスプレイの構造と作製方法の最適化を行った.年度初頭においては,電極形状を円状にしていたが,年度中盤より共同研究者との議論によって電極形状を円状から,長方形上へと変更した.円状の電極には配線接続の困難さや電極の数が多くなるといった実装上の問題があったが,電極形状の変更によってこれらの実装上の問題を解決することができた.実際に作製した触覚ディスプレイの評価を行ったところ,電気刺激と静電刺激ともに刺激を行えることを確認した.また,静電刺激と電気刺激を併用して同時に刺激を行った際に,被験者に両方の刺激が知覚されるかを確認した.被験者は両方の刺激を提示した際に,両方の刺激をそれぞれ知覚できることを確認できた.このことから,本触覚ディスプレイのコンセプトは実現できたと言える.刺激の際の強さを確認したところ,電気刺激のみの場合と,電気刺激と静電刺激の両方を提示した場合には,知覚し始める刺激の閾値が異なるということを確認した.このことから,静電刺激によって電気刺激が知覚しにくくなっていると言える.また,電気刺激が強すぎる場合には静電刺激が知覚されなくなるということも確認した.今後は,本触覚ディスプレイによって提示される刺激を詳細に評価し適用可能な複合刺激の条件を検討する予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度は静電刺激と電気刺激を併用した触覚ディスプレイの試作と評価を行った.計画当初の電極形状では実験中に破損することが多くあり,実験を行うことが困難であった.電極形状を変更することによって破損を防ぐことによって,年度中盤にかけて被験者を用いた触覚ディスプレイの官能試験を行うことが可能になった.官能試験を行うことによって本触覚ディスプレイを用いて静電刺激と電気刺激を同時に提示することが可能であることを確認できた.しかしながら,静電刺激と電気刺激を同時に行った場合には2つの刺激の間に相互作用が見られ,片方の刺激があるともう片方の刺激を弱く感じるといったことや,片方の刺激が強すぎる場合にはもう片方の刺激を感じなくなるといったことが確認された.当初は電流による刺激と機械的な振動による刺激の組み合わせであることから,干渉はしないであろうと考えていたが,干渉することが確認されたため,今後はこの刺激の相互干渉の影響を確認する.また,触感レンダリング用の有限要素法解析を用いたシミュレーションについては,有限要素法解析に神経発火のモデルを組み込んだため,予想以上に研究が遅れており,来年度早急に実装することを検討している.

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の方針としては,まず触覚ディスプレイの最適化とそれによって提示される触感の評価である.現在,MEMS技術によって触覚ディスプレイを作製しているが,こちらのものについて実装を更に簡易化するためにフィルム基板上に実装することを検討している.これによって触覚ディスプレイをさらに薄く小型化することが可能になる.そのフィルム実装型の触覚ディスプレイをペルチェ素子上に貼り合わせることで,静電刺激と電気刺激に加えて温度感を提示することが可能な触覚ディスプレイを実現する.これについては2019年度の初旬には完了させる予定である.その後,今年度に明らかになった静電刺激と電気刺激との間の相互作用について詳細に評価する予定である.加えて,温度刺激を加えた際にも電気刺激や静電刺激の知覚への影響があると考えられる.そこで,この3つの刺激を併用した場合についても相互作用があるかも評価する.触感のシミュレーションが上手くいかない可能性もあるので,本触覚ディスプレイを通じてどのような触感が再現できているかを確認するために実際の触感サンプルとの比較で,触感をどの程度再現できているかを確認するようなことも検討している.触感のシミュレーションについては,現在使用しているMARCと呼ばれる有限要素法解析用のソフトウェアの機能を再確認するとともに,シミュレーション用のモデルを簡略化できないかを検討し,実装を進めていく.

  • Research Products

    (4 results)

All 2018

All Journal Article (1 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results)

  • [Journal Article] Development of a Fully Flexible Sheet-Type Tactile Display Based on Electrovibration Stimulus2018

    • Author(s)
      Ishizuka Hiroki、Hatada Ryuhei、Cortes Carlos、Miki Norihisa
    • Journal Title

      Micromachines

      Volume: 9 Pages: 230~230

    • DOI

      https://doi.org/10.3390/mi9050230

  • [Presentation] Development of a Heat-Driven-Type MEMS Olfactory Displa2018

    • Author(s)
      Hiroki Ishizuka, Kenta Kashiwagi, Kyohei Terao, Hidekuni Takao and Fusao Shimokawa
    • Organizer
      Eurosensors 2018
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Numerical Method to Simulate Activities of Mechanoreceptors using FEM analysis2018

    • Author(s)
      Shoki Kitaguchi, Hidenori Yoshimura, Hiroki Ishizuka
    • Organizer
      Eurohaptics 2018
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Double-sided Printed Tactile Display with Electrostimuli and Electrostatic Forces and its Assessment2018

    • Author(s)
      Kunihiro Kato, Hiroki Ishizuka, Hiroyuki Kajimoto, Homei Miyashita
    • Organizer
      CHI 2018
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2019-12-27  

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