2019 Fiscal Year Annual Research Report
老化細胞が引き起こす慢性炎症機構の解明と予防法の確立
Publicly Offered Research
Project Area | Preventive medicine through inflammation cellular sociology |
Project/Area Number |
18H05026
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
城村 由和 東京大学, 医科学研究所, 助教 (40616322)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 老化 / 一細胞解析 / 生体イメージング / 細胞周期 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞老化は、個体老化・加齢性疾病の発症・進展の重要な役割を果たすことが示されている。しかし、生体内において、細胞老化が起こる細胞(老化細胞)の起源やその役割については不明な点が多い。そこで、本研究では、p16INK4Aプロモーターの下流にCreERT2リコンビナーゼ遺伝子を組み込んだ老化細胞特異的ノックアウトや遺伝子発現を可能とする『p16-CreERT2マウス』を樹立した。さらにp16-CreERT2マウスとROSA26-lsl-tdTomatoマウスを交配することにより、タモキシフェン投与依存的に老化細胞を蛍光標識することで、世界で初めて老化細胞を個体で同定・単離・トレースを可能にした。実際に、この『p16-tdTomatoマウス』を用いて、正常・非アルコール性脂肪肝炎を誘導した肝臓における一細胞RNA-seq解析を行った結果、病態に応じて様々な細胞種が老化細胞になることが分かった。 さらに遺伝子発現変化などの詳細を解析した結果、細胞老化が誘導されたクッパ―細胞においてクッパ―細胞のマーカー遺伝子発現の低下とともに、内皮細胞のマーカー遺伝子を発現するようになるといった細胞同一性の消失を示唆する遺伝子発現変化が生じることを見出した。また、肝類洞壁内皮細胞の10-20%程度が老化細胞になることも分かり、細胞周期を正に制御する遺伝子の発現などが低下することも確認できた。興味深いことに、非アルコール性脂肪肝炎特異的にT細胞などの獲得免疫細胞が老化細胞になることが分かった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)